2017/02/241 Shares

「どこの地震保険が良いですか?」は間違い!よくある5つの誤解

地震保険の誤解

誤解1:地震保険は保険会社ごとに違う商品があると思っている。

「どこの地震保険が良いですか?」と質問されることが多いのですが、地震保険に良いも悪いもありません。

なぜなら、地震保険は1つしかないからです。

それは、「国(財務省)」が運営している地震保険です。

地震保険の財源は、「地震再保険特別会計」という名前で、国が管理しています。

現在、1回の地震で約11兆円(関東大震災クラスの被害を想定)まで支払えるようになっています。

各損害保険会社は、地震保険の窓口になって国と共同で地震保険を運営しているわけですが、実質的には国が保険料も内容も決めているため、損害保険会社ごとに異なる地震保険を作ることはできません。

それどころか、地震保険はほとんど利益が見込めないようになっています。

したがって、ふつうは火災保険と一緒に地震保険を検討しますが、地震保険はどこで選んでも同じなので、「火災保険」だけで比較しましょう。

誤解2:地震保険は「単独」で加入できると思っている。

最近は、大地震が頻発しているので、「地震保険に入りたいんですが」という人が増えていますが、地震保険だけでは単独で加入できません。

必ず、ベースとして、火災保険が必要となります。

地震保険はオプション(特約)なのです。

ちなみに、火災保険と同時に加入する必要はないので、当初は火災保険だけだった場合でも、後から地震保険をプラスすることができます

このとき、火災保険と地震保険を同時に別々の保険会社で契約することは、当然できませんし、追加で別の保険会社の地震保険に加入する、というようなこともできません。

誤解3:「地震の火事」も火災保険でカバーできると思っている。

基本的には、地震による火事は火災保険の対象外で、地震保険の補償の対象です。

「うちは耐震性が高い建物だから地震保険なんてなくても大丈夫」だなんて平気でいう人がいるのですが、地震で隣の建物が倒壊して損害を受けたり、その建物から出火して自宅が火事になっても、地震保険がなければ補償されません。

怖いですね。

自分の建物だけでなく、周囲の建物や構造(木造など)や築年数も注意しましょう。

特に住宅密集地は、地震による火事のリスクが高いです。

なお、火災保険の中には、地震による火事に対応する「地震火災費用保険金」というものがあって、これに加入していると対象となります。

とはいえ、「建物の火災保険金額×5%」や1事故1敷地内につき300万円が限度など、さまざまな条件があり、それほど期待できません。

誤解4:建物の建替え費用が地震保険金としてもらえると思っている。

これを聞くと多くの人ががっかりしますが、地震保険の目的は、元通りの家を建替えできるための費用を渡すことではありません

え? 火災保険となんか違うじゃない。

そうです。

これは、「火災」と「震災」の違いを考えてみるとわかります。

「火災」は、個別に起こる災害です。

延焼という形で、周囲にも燃え広がる可能性はありますが、範囲は限定的です。

つまり、火災が起こっても、被害の範囲は狭いです。

一方、「震災」は、同じ地域に同時に起こる災害で、被害は広範囲にわたります

損害保険会社の立場になってみれば、火災は被害を受けていない契約者から集めた保険料を渡せばいいわけですが、震災は下手をするとみんな同時に大きな被害を受けています。

そして、その金額は1つの民間会社が負担するには大きすぎる金額になります。

そのため、火災保険では、地震によって生じた火災でさえも「免責」の対象として、保険金を負担しなくていいようにしているのです。

そうしないと、保険会社がつぶれてしまいます。

それを補うセーフティーネットとしての役割を、「国」が地震保険という形で果たしているのです。

そのため、最大で建物と家財の火災保険金額の50%相当まで(建物は5000万円、家財は1000万円が限度)となります。

あくまで、被災者の生活が少しでも早く復旧するように、支援する目的で保険金が支払われます。

50%じゃ意味ないじゃないか!と思うかもしれませんが、地震で住めない状態の家の「住宅ローン」は残ります。ダブルローンや、住宅ローンを返済しながら家賃を払うという方もいます。

そんなときに、少しでもお金が入るとどれだけ楽でしょう。

地震保険は自己破産を防ぐための社会保障の1つでもあります。

誤解5:保険料はどの都道府県でも同じだと思っている。

これは誤解としては少ない方ですが、地震保険の保険料は、建物がある都道府県によって、異なります。

損害保険料率算出機構という機関が、地震が起こりやすい地域ほど高く、そうでない地域ほど安くしています。

近年は、値上げ傾向にありますが、都道府県によっては逆に値下がりした地域もあります。

今後も、状況を見ながら保険料が変わっていくので、値上がりしそうなときは、あらかじめ長期契約(最長5年)をすることで、その契約期間中は地震保険料を据え置くこともできます。

おまけ1:家財にも地震保険をかける必要があるの?

個人的には、地震保険は建物も家財も両方入るのがお得と考えます。

実際に私も、建物と家財の両方に入ってます。

1つ目の理由は、地震保険自体が国が運営していて、民間の損害保険会社も余計な利益が取れない「お買い得」な保険です。

先ほど見たように、基本的に建物と家財の火災保険金額の50%相当まで(建物は5000万円、家財は1000万円が限度)と制限があることから、建物だけでなく、家財も入っておいてもらえる保険金額を増やしておくことをおすすめします。

2つ目の理由は、建物自体は大きな被害がなかったのに、食器類や家具、パソコンやテレビ、冷蔵庫といった家電製品だけが壊れることもあるからです。

こういう場合に備えて、家財にも地震保険をかけたいところです。

おまけ2:地震保険の補償の上乗せはした方がいいの?

個人的には、上乗せは保険料が高くなるのであまりおすすめしません

例えば、地震保険の補償の上乗せとして、次のような商品があります。

(1)SBI少額短期保険「リスタ

リスタ

ただし、リスタも正式名称は「地震被災者のための生活再建費用保険」であり、建前は、地震保険と同じです。

(2)東京海上日動火災「トータルアシスト超保険

超保険

このほか、損保ジャパン日本興亜の「THEすまいの保険」やAIU保険の「スイートホームプロテクション」などで上乗せができるものがあります。

地震保険の本来の目的は被災後の当面の「生活費」を確保する点にあり、補償を100%にして、建物を建て替えるほどの保険金をもらおうとすると、そもそも支払保険料の負担が重くなります。

そのため、個人的には、保険料が安い「国の地震保険だけ」で「建物と家財の50%相当」を対象にしていれば十分ではないかと考えて加入しています。

一方、住宅ローンがたくさん残っていて、地震が多い地域に住んでいる場合には、保険料が増えたとしても、もしもに備えてこれらの補償の上乗せをするということであれば、アリかもしれませんが、支払う保険料と合わせてよくご検討ください。

最後に

地震保険料を払っている場合には、「地震保険料控除」で節税ができます。

つまり、保険料がその分だけ割引になるようなものですね。手続きを忘れずに!

年末調整で行うのが一般的ですが、忘れた方は確定申告で節税しましょう。

関連記事 地震保険料控除のよくある質問9選と年末調整書類の書き方

また、地震保険料の支払いは、最長の5年払いがオトクです。

支払うときは、クレジットカードチャージしたnanacoで払うとポイントも貯まっておすすめですよ(引落しなどではなく、コンビニで支払い可能な場合)。

関連記事 地震保険料5年分もnanaco払いで節約完了!

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう