「自動車税」は自動車を「保有」しているとかかる税金ですが、自動車の買い替えのタイミングに影響があるのでしょうか?
結論から言うと、ほとんど影響がありません。
ただし、いくつか注意する点もあるので、この記事では自動車の買い替え時期と自動車税の関係についてまとめました。
関連 自動車の車齢平均は8.6年!我が家が7年サイクルで買い替える4つの理由
もくじ
自動車税はなぜ買い替え時期に影響されないの?
自動車税に関する基礎知識として「2つ」だけ覚えてください。
1つ目は、自動車税は毎年4月~翌年3月までの1年分を「一括で前払い」するという点です。
自動車を保有していると納付書が原則毎年5月上旬に送られてきて、5月末までに支払います。
2つ目は、年度の途中で購入する場合には購入月(登録月)の翌月から3月分までを「月割」で支払うという点です。
例えば、「9月(登録月)」に車を買い替えた場合には、翌月10月から翌年3月までの分について自動車税を負担します。
自動車税の支払いは「月割」で計算されるので、購入時期が遅くなればなるほど負担は少なくなります。
したがって、どの月に購入したとしても自分が保有している期間に応じて自動車税を負担するので、原則として買い替え時期による影響はないのです。
なお、この購入時の自動車税は「自動車販売店(ディーラー)」に直接支払います。
購入するなら月末よりも「月初」がお得!
このように月単位で考えると負担は変わらないのですが、「日単位」で考えると有利不利があります。
例えば、9月30日と10月1日に購入した場合を考えてみましょう。
- 9月30日:10月~翌年3月(6か月分)
- 10月1日:11月~翌年3月(5か月分)
1日違いですが、日割計算ではなく月割計算のため、「月初の方」が1か月分負担が少なくなるのでお得ともいえます。
車を購入するなら3月と4月は要注意!
さて、3月と4月は気をつけることが2つあります。
(1) 3月と4月は自動車税の制度の変わり目に注意!
自動車税は毎年の税制改正によって内容が変わることがよくあります。
特に最近は、電気自動車やプラグインハイブリッド自動車や環境に配慮した燃費の良いガソリン車ほど優遇するため、自動車税も3月と4月で大きく変わることもあります。
参考:国土交通省「自動車関係税制について(エコカー減税、グリーン化特例等)」
では、自動車税について勉強しないといけないのかというとそうでもなくて、下手にネット上で情報収集するよりも自動車販売店の営業マンに聞いてみましょう。
「3月と4月で何か制度が変わったりしませんか?」
と聞いてみれば、すぐに教えてくれるはずです(セールスポイントになるので)。
(2) 2つの納付書が届く
自動車税は4月1日時点の所有者に対して請求書が送られてきます。
そのため3月に買い替えをすると「下取りした車」と「新しい車」についてそれぞれ自動車税の納付書が届く場合があります。
名義変更(移転登録)が3月末に間に合わない場合です。
新しい車の分はもちろん自分が保有しているので払わないといけません。
しかし、下取りした車の分は保有していないのに払うなんておかしいですよね。
3月は決算月で値引きも多いので買う方も多いと思います。
購入前に自動車販売店(ディーラー)や中古買取り業者に下取りする車の自動車税の納付書についてどうしたらいいのかを確認しておきましょう。
我が家で3月に購入したときは、届いた納付書は営業マンが家まで取りに来てくれました(ディーラー側で払いました)。
ただし、下取り価格に「下取りした車の自動車税」も上乗せされている場合は、ディーラーが既に負担しているため、自分が支払う必要があると考えます。
いずれにしても売った相手に確認しましょう。
下取り車の自動車税は還付されるの?
廃車しないと還付はない!
買い替えの場合には、車を「下取り」に出す方が多いでしょう。
この場合、自動車税のうち「自分が保有していない月の分」は逆に還付されるのでしょうか?
還付されません。
自動車税は「保有」している人に対してかかる税金であり、「誰か」が保有している限り、役所から還付されるものではないからです。
還付されるのは「廃車」をしたときですら、
4月から翌年3月までの分を5月に「前払い」しているので、廃車した場合には、廃車の翌月から翌年3月までの分が還付されます。
この点は、年度の途中で購入する場合(購入月の翌月から3月までを負担)と裏返しの関係ですね。
「下取り額」で取り戻そう!
下取りした車の自動車税は、廃車ではないので還付はありません。
ただし、5月に「1年分」の自動車税を前払いしています。
それにもかかわらず、購入した新車の分まで残りの月について払うことになります。
- 下取りした車:4月から翌年3月まで1年分支払い
- 新車:購入月から3月まで負担
例えば9月購入なら、10月から翌年3月分までが下取りした車と新車で重複しているわけです。
そこで、自動車税の還付金相当(自分が所有していない月の分)を下取りの査定額に含めてもらうのが一般的です。
自動車税そのものを還付してもらえるわけではありませんが、下取りの査定額で取り戻すわけですね。
これは「中古車買取り業者」に売る場合も同様です。
中古車買取り業者の中には明細書の中でわざわざ未経過の期間の自動車税相当分を明記している良心的な業者さんもいます(それは少数派ですが)。
一方、あまりに下取り額や買取り額が少ないと感じた場合は、「この値段って未経過の期間の自動車税も入ってますか?」と聞いてみてください。
中には「手続費用と相殺させていただいています」という場合もあります。
しかし契約書をみると、「自動車税相当は別途返金する旨」が書いてある場合もあります。
売るときも自動車税について注意しないと損をするかもしれませんよ!
自動車税はnanacoで払おう!
自動車税の支払い方法は、クレジットカードチャージをしたnanacoでセブン-イレブンで支払うと、クレジットカードのポイントが貯まるのでお得です。
そのためには、コンビニ払いができる納期限内の5月末までにきちんと支払うことが重要です。
具体的な方法や注意点は、次の記事に書いているのであわせてお読みください。