2017/02/190 Shares

繰上返済で借入期間が10年未満になっても住宅ローン控除はできますか?

繰上返済で「期間短縮型」を選ぶ人はここに注意!

住宅ローン控除の条件には、「住宅ローンの借入期間が10年以上かどうか」というものがあります。

  • 借入期間が10年以上⇒OK
  • 借入期間が10年未満⇒NG

では、当初の借入期間が15年で、3年後に繰上返済(期間短縮型)をがんばった結果、 残りの借入期間が9年になったら、もう住宅ローン控除はできないのでしょうか?

借換え1

正解は、「できる」です。

この記事では、繰上返済と住宅ローン控除で誤解されがちな「借入期間の条件」についてご説明します。

そもそも「借入期間」とは?

住宅ローン控除OK

住宅ローン控除が受けられるのは、「トータルの借入期間」が10年以上の場合です。

「繰上返済後の残りの借入期間」が10年以上かどうかを聞いているわけではない点に注意して下さい。

例えば、トータルの借入期間が10年で住宅ローンを組んだ方がいるとしましょう。

繰上返済をしなくても、2年目には残りの借入期間が「9年」となります。

では、住宅ローン控除は2年目以降、できなくなるのでしょうか?

そんなことはないですよね。

トータルの借入期間は10年間ですから、2年目だろうが、9年目だろうが、住宅ローン控除を受け続けることができます。

繰上返済の結果、トータルの借入期間はどうなったか?

例えば、当初のトータルの借入期間が15年(10年以上)だったとします。

<事例1> 3年後に繰上返済をして残りの返済期間が9年になった

3年後に繰上返済をして、残りの借入期間は9年になりました(3年間の期間短縮)。

さて、繰上返済後のトータルの借入期間は何年でしょうか?

借換え2

3年(返済完了期間)
+9年(残りの借入期間)
12年(繰上返済後のトータルの借入期間)

そうです。「10年以上」ですね。

住宅ローン控除OK

住宅ローン控除は今後も受け続けることができます。

参考 国税庁:繰上返済等をした場合の償還期間

繰り上げて支払ったことにより償還期間が短くなったとしても、当初の契約により定められていた最初に償還した月から、その短くなった償還期間の最終の償還月までの期間10年以上であれば、本年以後も住宅借入金等特別控除を受けることができます。

<事例2> 3年後に繰上返済をして残りの返済期間が6年になった

一方、まとまったお金が入ったので、3年後に繰上返済をして、残りの借入期間が6年になったらどうでしょうか(6年間の期間短縮)。

借換え3

3年(返済完了期間)
+6年(残りの借入期間)
9年(繰上返済後のトータルの借入期間)

・・・ああ、9年で「10年未満」になってしまいましたね。

住宅ローン控除NG

この時点で、住宅ローン控除が受けられなくなります

もちろん、繰上返済を積極的に行うことによって、支払うはずだった利息が大幅に削減されるメリットもあるので、住宅ローン控除ができなくなるからといって損をするかどうかはケースバイケースです。

特に現在は超低金利ですから、「繰上返済(特に期間短縮型)による利息軽減効果」「住宅ローン控除の減税効果」をシミュレーションによって比較検討することをおすすめします。

例えば、10年~15年間くらいの住宅ローンであれば、超低金利の現在は、金利が1%未満の場合が多いので、あえて住宅ローン控除(最大で借入残高の1%相当)を受け続けるのもアリだと思います。

知られていないもう1つの落とし穴

さて、ごくたまに、2つのローンを組んでいる場合に落とし穴にはまる場合があります。

  • 1つ目:先に取得した「土地」に対するローン(当初の借入期間10年間)
  • 2つ目:「建物」に対するローン(当初の借入期間10年間)

もし、建物に対するローンの方が金利が高くてこっちだけ繰上返済をしたとしましょう。

この場合、建物に対するローンのトータルの借入期間が「10年未満」となってしまうため、住宅ローン控除が受けられないことは、先ほど説明した通りです。

しかし、実は、土地に対するローンも住宅ローン控除が受けられなくなります

建物のローン
⇒繰上返済後のトータルの借入期間10年未満
⇒NG

土地のローン
⇒トータルの借入期間10年(何もしない)

⇒NG

・・・え? どうして? って思いますよね。

土地のトータルの借入期間は当初のままで10年以上あるのに、って。

借換え土地建物

これは、そもそも住宅ローン控除は、10年以上の借入期間の「建物」に対するローンがあることが大前提だからです。

つまり、土地に対するローンだけがトータルの借入期間で10年以上あっても意味がないのです。¥

あくまで土地に対するローンは、建物に対するローンとセットの場合に住宅ローン控除が受けられます。

建物に対するローンについて住宅ローン控除の条件を満たしていない場合には、そもそも住宅ローン控除自体が受けられないのです。

あんまり土地と建物でローンを分けて組むことは少ないかもしれませんが、実際にこれで失敗している人がいるので、参考までにご紹介しました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今は繰上返済をするにはうってつけの時期です。繰上返済をするときは、必ず住宅ローン控除への影響も同時に考えましょう。

今年の年末調整の準備はできましたか?

⇒ 年末調整で失敗しないための特集【平成28年版】

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう