2018/09/222 Shares

50㎡未満のマンションは住宅ローン控除が使えない!登録免許税・不動産取得税・贈与税・固定資産税の特例も対象外

住宅ローンを組んだら住宅ローン控除ができると思っている方が多いのですが、その条件の1つに「床面積50㎡以上」があります。

最近は東京都心を中心にコンパクトマンションが人気なので、50㎡未満のマンションを住宅ローンを組んで買う方もいるかもしれませんが、住宅ローン控除の対象外です。

裏技も救済策もありません。

銀行から住宅ローン控除をするための住宅ローンの年末残高証明書すら送ってきません。

住宅ローン控除をあてにして購入する場合には、マンションの場合は、特に「登記上の専有面積」を確認しましょう。


 1.パンフレットの床面積にだまされるな!

登記上の専有面積とわざわざ言っているのは、マンションの場合、床面積には2種類あるからです。

1つが「壁芯(へきしん)面積」、もう1つが「内法(うちのり)面積」です。

壁芯面積と内法面積

そして厄介なことに、募集しているときは登記上の専有面積=内法面積ではなく、広く見せるために壁芯面積をパンフレットなどに書いていることが多いです。

だいたい、50㎡前後のマンションを検討している場合には、登記上の専有面積よりも3~5㎡くらい大きめになっていることがあります。

自分では50㎡以上のマンションを買ったつもりが、実際には50㎡未満で入居の翌年に確定申告をしようと思ってはじめて住宅ローン控除ができないことに気づいた、という方もいます。

「マンションの販売元から住宅ローン控除ができないなんて説明は聞かなかった!だまされた!」

と思うかもしれませんが、残念ながら、マンション販売元側に説明義務はありません。




2.住宅ローン控除以外にも使えない税金の特例!

泣きっ面に蜂(はち)とはこのことで、実は、住宅ローン控除以外にも使えない特例があります。

2-1. 両親・祖父母からの住宅取得資金の贈与税の非課税の特例

両親や祖父母から住宅の購入資金として贈与を受ける場合も多いかと思います。

床面積50㎡以上240㎡以下の場合には、一定金額まで贈与税が非課税になります。

しかし床面積が50㎡未満の場合、この特例が使えません。

なお、相続時精算課税制度の住宅取得資金贈与の特例も同様に利用できません。

2-2. 抵当権設定登記の登録免許税の特例

住宅ローンを組んで家を購入する場合には、銀行が抵当権の設定を行います。

このとき登記をするため登録免許税を支払います。

床面積が50㎡以上の場合、住宅ローンに対して本来なら「0.4%」かかる登録免許税が「0.1%」になります。

例えば住宅ローンを2,000万円借りる場合、

2,000万円×0.4%(原則)=8万円

2,000万円×0.1%(特例)=2万円

になるため、6万円の節税になります。

しかし床面積が50㎡未満の場合には、この特例が使えません。

2-3. 不動産取得税の特例

不動産取得税も、床面積50㎡以上240㎡以下の場合に税金を軽減してもらえます。

例えば建物の場合、次のように1,200万円を超える部分について税金がかかります。

不動産取得税 = (固定資産税評価額 - 1,200万円) ×3%

多くの場合、不動産取得税はゼロに近い金額まで軽減されます。

しかし床面積が50㎡未満の場合には、この特例が使えません。




3.なぜ税金の特例は「50㎡以上」を重視するのか?

  1. 住宅ローン控除
  2. 両親・祖父母からの住宅購入資金の贈与税の特例
  3. 抵当権設定登記の登録免許税の特例
  4. 不動産取得税の特例

のいずれも、50㎡以上という最低ラインを設けています。

これは日本の政策として、住むための家(しかもできる限りファミリー向け!)をどんどん作ってほしいという要望があるからです。




4.わざわざ税金のために50㎡以上にする必要はあるのか?

ここまで読んだ結果、「50㎡未満だと税金のメリットがないからどうしよう」と思うかもしれませんね。

では、無理に50㎡以上にして税金のメリットを受けた方が得でしょうか?

住宅ローン控除の還付を受けるために、わざわざ50㎡以上の広い物件にして、物件の購入価格が高くなっては意味がありません。

節税するために広い方を選んだら結局、購入価格が高くなり、なんのために選んだのかわからない、という場合もあるかもしれません。

これでは本末転倒です。

まとめ

たとえ住宅ローン控除が使えないマンションを購入するとしても、今回のように

「知っていて買う」

「知らないで買う」

で大きな違いになります。

住宅ローン控除を見込んでマンションを購入する場合は、すべての要件を満たすのかを1つずつ事前に確認しましょう。

マンションの販売元や不動産業者に任せっきりにしてはいけません。

お金に関することは、必ず自分で確認して、わからないことがあればちゃんと調べる姿勢を大事にしましょう。

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