2017/03/276 Shares

大学生も親も知らないと損する入学から卒業までの10の税金の話

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大学生になったら税金も勉強をしよう!

4月から大学生の皆さん、ご両親の皆さん、おめでとうございます。

この記事では、大学の各場面でやってくる税金を中心としたお金の話をお届けします。

【入学・仕送り編】

1.おばあちゃんからもらった入学祝い100万円に税金はかからないの?

2.親からの仕送り月10万円に税金はかからないの?

【アルバイト編】

3.年収いくらで親の扶養を外れるの?

4.扶養を外れたらいくら親の税金が増えるの?

5.バイトを掛け持ちしたら税金を払わなくていいって本当?

6.アルバイトも確定申告した方が得ってどういうこと?

7.ブログに広告を貼ったら予想以上に収入があったら税金がかかる?

【二十歳編】

8.国民年金保険料を自分で払うと損するのはなぜ?

【就活編】

9.就活費用は確定申告で必要経費になるの?

【卒業編】

10.入社前のアルバイトの源泉徴収票はどうすればいいの?

それでは、1つずつ見ていきましょう。

入学・仕送り編

1.おばあちゃんからもらった入学祝い100万円に税金はかからないの?

大学合格発表の日は、3月だというのに雪が降っていて、しかも両親が転勤だったので、1人で合格発表を見に行きました。

これで不合格だったら名駅西側にある河〇塾にでも通うか、と当時思っていましたが、なんとか合格していました。もう1度やっても合格する気がしません。

合格したらその場ですぐに「入学金」と「1学年前期の学費」の振込みのお知らせをもらいました。あわせて100万円です(当時)。

さて、問題です。

大学の入学祝いとして、おばあちゃんから100万円をもらい、入学金と1学年前期の学費に全部使いました。これは、贈与税がかかるでしょうか?

答えは、贈与税はかかりません

あて、私の友人のTくんは、1年浪人をして、希望していた某大学の医学部に合格しました(現在は医師として東海地方の某大学病院でがんばっています)。

彼が入った医学部の入学金は200万円で、それを全額おじいちゃんに出してもらいましたが、これは贈与税がかかるのでしょうか?

そんなバカ高い入学金、あるわけないでしょ、と思ったら、世の中、あるんですね。

ウソみたいな話ですが、日本でトップクラスの学費ほこる川崎医科大学では、入学金200万円、初年度の授業料が200万円(!)、教育充実費が650万円(!!)といきなり1年目に1,050万円を払って、6年間で4,550万円だそうです。

・・・なんだこりゃ。

さて、質問に戻ります。

医学部の入学金は200万円で、それを全額おじいちゃんに出してもらいましたが、これは税金がかかるのでしょうか?

答えは、入学金に全額あてるなら、かかりません

ここで、少しでも贈与税のことを知っている方は、「あれ?」と思うかもしれませんね。

というのも、贈与税は誰からもらっても合計で年間110万円までは、かかりません。

いきなり200万円もらっているから110万円超えているよ・・・と思った方も多いと思いますが、そもそも「必要な都度、教育費にあてるための贈与」は税金がかからないようになっています。

贈与税の対象外なのです。

必要な都度、つまり、入学金は「入学時」、学費は「毎年の学費を払う時」に必要な金額だけ贈与するのであれば、贈与税は一切かからないというわけです。

一方、入学時に大学4年間の学費を1,000万円もらったら、「必要な都度」に当てはまらないので、贈与税の対象になってきます。

※別に「教育資金一括贈与非課税制度」というものがあり、信託銀行などで利用できるため、それを使うと入学時にまとめて1,000万円もらっても、贈与税を非課税にすることができます(手続きが面倒なので、正直、この制度はお金持ち用です)。

2.親からの仕送り月10万円に税金はかからないの?

私は合格発表が終わってからすぐに1人暮らしのためのアパートを見つけ、毎月、親から10万円の仕送りを受けていました。

年間で120万円ですね。

おっと、こちらも年間110万円を超えてしまいました。

贈与税の問題があるんでしょうか?

さて、問題です。

親からの仕送り月10万円、年間120万円には贈与税がかかるのでしょうか? 

答えは、かかりません

こちらも贈与税の例外で、「必要な都度、生活費にあてるための贈与」は税金がかからないようになっています(さっきは「教育費」でしたね)。

ですから、生活レベルによって、例えば、月50万円ずつ仕送りを受けている人がいるとしましょう。年間600万円ですが、必要な都度、生活費にあてるための贈与であれば、贈与税はかかりません。

ちなみに、実際に月50万円ずつ仕送りをしてもらっているけど、全然足らないという大学生が当時いました。

アルバイト編

3.年収いくらで親の扶養を外れるの?

さあ、よくある質問が、大学生とアルバイトです。

この場合の扶養には、2つの意味があります。

1つ目は「税金の扶養」、2つ目は「社会保険の扶養」です。

(1)税金の扶養の問題

まず、税金の扶養では、「年収103万円」を超えると親の扶養を外れます。

いわゆる「103万円の壁」ですね。

ただし、これは「給料」としてもらうアルバイトの場合です。

塾の講師やファミレス・コンビニのバイトは基本的に「給料」としてもらうので、103万円を意識することになります。

あまりないと思っていたら、ときどきあるのが「報酬」としてもらう場合です。

これは給与所得ではなく一般的には「雑所得」になってしまって、「38万円の壁」になります(アルバイトではないわけですが)。

もらった収入から経費(あるかな?)を引いた金額が38万円を超えると扶養から外れます。給与の時よりだいぶ違いますね。「平成〇年分 報酬、料金、契約金および賞金の支払調書」をもらったときは、要注意です。

(2)社会保険の扶養の問題

2つ目の社会保険の扶養は、「年収130万円」を超えると親の扶養を外れるというものです。

いわゆる「130万円の壁」ですね。

しかし、実際には、まず、契約上の1週間の労働時間が正社員の4分の3以上で、1か月の所定労働日数が正社員の4分の3以上かという「4分の3ルール」で判断します。

この4分の3ルールを満たさない場合に、130万円の壁が出てくるわけですが、親が会社員の場合、健康保険を取り扱っている健康保険組合などでは、多くの場合、「3か月連続で月収108,333円超」でアウトなど、判断基準を独自に設けています。

したがって、社会保険の扶養については、この判断基準を確認しないとしらないうちに対象外になって自分で国民健康保険を払うケースもあったりします。

関連 学生の103万円と130万円の壁とは?勤労学生控除と扶養控除は併用不可に注意!

4.扶養を外れたらいくら親の税金が増えるの?

親の年収にもよりますが、ざっくり言うと、10万円前後、親の税金が増えます。

大学生というか、19歳以上23歳未満の場合には、扶養控除という控除の金額が、他の時期より優遇されています。

<特定扶養控除>

条件:その年12月31日現在の年齢が19歳以上23歳未満の人

控除額:
63万円(所得税)
45万円(住民税)

例えば、親の年収が500万円で社会保険料が年間65万円だとします。

大学生が1人いると、
特定扶養控除ありの税金

このとおり、所得税と住民税を合わせて約30万円です。

これが、年収103万円を超えると、
特定扶養控除なしの税金

このとおり、約40万円になります。

ざっくり、10万円くらい親の税金が増えると思ってください。

しかもこれ、年末調整の段階では、親は自分の子どもは扶養だと思っていますから、あとで勤め先から、「お子さんがアルバイトで年収103万円超えてるって、税務署から連絡が来ました」みたいな感じでわかるので、黙ってやらないように注意しましょう。

また、税金だけではなく、家族手当を支給しているような場合は、子どもの収入によって、手当がもらえない場合があります。

つまり、税金以上に損をする可能性があるので、夏のバイトで働きすぎちゃった、みたいなときには、親に一言言っておいた方がいいかもしれませんね。

関連 学生の103万円と130万円の壁とは?勤労学生控除と扶養控除は併用不可に注意!

5.バイトを掛け持ちしたら税金を払わなくていいって本当?

塾の講師とファミレスのバイトを掛け持ちして、夏は海の家で働いて、全部を合計すると150万円ですが、それぞれは75万円ずつと、年収103万円以内におさえていました。

そうすると、確定申告でもしない限り、わからないだろう・・・といいたいところです、今年からこの状況は変わりました。

それが、マイナンバーです。
マイナンバー
マイナンバーでできることの1つは、こういうアルバイトの掛け持ちをしてバラバラの場所で働いた場合でも、マイナンバーを使って芋づる式に収入を見つけることができることにあります。

そもそも2か所以上で給与をもらう場合には、確定申告をする義務があります。

しかし、収入が少ないからと黙っているケースもあるでしょう。

もちろん、現在でも、把握できないことはないのですが、あまりに人手がかかってしまって、結果的に掛け持ちしたらわからない場合もあるかもしれませんが、今年から、見つかる可能性が高くなります。

そうなると、いきなり「親の扶養」から外れて、親が税金を余計に払うことになることもあるでしょう。

税金の世界におけるマイナンバーの役割は、悪い子はいね~か~なのです。

関連 2か所から給与をもらっている人の年末調整と確定申告

6.アルバイトも確定申告した方が「得」ってどういうこと?

さて、1か所でアルバイトしてるし、年収103万円以下だから税金はまあ関係ないか、と思っている方も、「源泉徴収票」をもらったときに、「源泉徴収税額」に金額が入っていたら、確定申告をした方が得します。

なぜなら、「給与」の場合、年収103万円以下なら、必ず所得税は0円です。

それにもかかわらず、源泉徴収税額に金額が入ってしまっているので、その分は、還付されます。

還付とは、「払い過ぎた税金」を返してもらうことです。

確定申告をすることによって、例えば、源泉徴収税額が2,000円と書かれていれば、その2,000円が払い過ぎた税金になるので、返してもらえます。

しかしこれは、「確定申告」をしないともらえません

そのため、1か所しかアルバイトをしていない場合も、確定申告をした方が得です。

また、2か所以上の場合は確定申告が必要と先ほど書きましたが、支払金額を合計して年収103万円以下で、源泉徴収税額に金額が入っている場合には、やはり確定申告で払い過ぎた税金が返ってきます。

けっこう、やっていない人が多いのですね。

必要なものは源泉徴収票と印鑑(シャチハタはNG。認め印でOK)があればできてしまいますので、ぜひトライしてみて下さい。

※税務署に行く交通費の方がかかるなら、意味ないですけどね。

7.スマホゲームの攻略法について書いていたブログに広告を貼ったら予想以上に収入がありました。これも税金がかかりますか?

アルバイト・・・ではないのですが、ついでにご紹介しておきます。

こういう質問に対して、Yahoo!知恵袋なんかで質問すると、1番多い間違いが、こういうのです。
Yahoo!知恵袋の誤った回答例

年収103万円超えたら確定申告しようね・・・って、間違いです。

Yahoo!知恵袋などで税金のことを聞くのって怖いですね。

一般的にはアフィリエイトの利益は「雑所得」に該当するのでアルバイトでもらう「給与所得」とは違います。

そのため、収入から必要経費(サーバー代など)を引いた金額が年間38万円を超えたら所得税の課税の対象です。

さっきも出てきた「38万円の壁」です。

ちなみに、専業主婦の方も103万円までいいだろうとパートの感覚でいて、失敗しますが、アフィリエイトの利益は年間38万円までです。

え? お母さんが料理ブログで50万円くらい稼いでる・・・そ、そうですか。

この38万円というのは、所得税の基礎控除の金額38万円です。

大学生の場合、利益が年間38万円を超えると親の扶養を抜けるので、ご注意ください。

また、アフィリエイトで儲かると大学生をだまして数十万円のローンを組ませる詐欺も流行っているので、そんなのにだまされないように、賢い大人になってくださいね。

国民生活センターでは、次のような事例を紹介しています。

参考 20代に増えている!アフィリエイトやドロップシッピング内職の相談-友人を紹介すると儲かる!?借金をさせてまで支払わせる事例も-

国民生活センターのアフィリエイト、マルチ取引相談件数

【事例1】

バイト先の先輩にアフィリエイトを勧誘され、人を紹介すれば収入を得られると説明された

【事例2】

友人にアフィリエイトを勧誘され、借金をして契約し、自分も友人を勧誘した

【事例3】

ドロップシッピングを契約したが、説明通りのサポートが得られず、収入もない

【事例4】

初期投資は不要といわれたのに、契約後に設備投資費を請求された

う~ん。特に先輩とか友人から「儲(もう)け話」をすすめられたら、注意しましょうね。

二十歳編

8.国民年金保険料を「自分で払う」と損するのはなぜ?

大学3年生の秋、私が20歳になったときに国民年金のお知らせが、ポストに入っていました。

なるほど、そういえば、20歳になったら国民年金保険料を払わないといけないんだ、と思い出して、私の場合は、学生納付特例制度を使って、大学生の間は払わないようにしました。

もちろん、払うのはOKですが、どうせ国民年金保険料を払うなら、自分ではなく親が払った方がお得です。

アルバイト代の一部から払っている同級生もいました。

自分で稼いだお金で払うことはいいことなのですが、税金のことをちょっと知っていれば、あれってもったいないよなあ、と後で思いました。

というのも、国民年金保険料を払うと、税金を計算する際には、社会保険料控除というものを受けることができます。

これによって、節税ができます。

しかし、大学生のアルバイトでは、ほとんど税金が出ません。

つまり、大学生が社会保険料控除をしても、そもそも節税のメリットがほとんどありません。

一方、親は現役で働いているわけですから、税金をたくさん払っています。そして、この社会保険料控除のルールは、「払った人が控除する」となっているので、親が払ったら、親が節税をすることができます。

例えば、平成29年度の国民年金保険料(口座振替)は1年前納で193,730円です。

これを、大学生が自分で払っても、社会保険料控除のメリットはまずありません。

これを親が払うと、親の年収にもよりますが、ざっくり言って、3~6万円くらいの節税になります。

・・・というわけで、アルバイトをしてがんばったお金から自分で国民年金保険料を支払うことには意義はありますが、税金のことを考えると、例えば、年金の分だけ「仕送りの金額」は減らして、その分、親に国民年金保険料を払ってもらった方が明らかに得です。

就活編

9.就活費用は確定申告で必要経費になるの?

資格を取得したり、面接のための交通費(新幹線含む。)や宿泊代、写真の撮影費用、細かい費用で言えば履歴書の購入費用などが全部合わせると10万円以上になります。

就職後に確定申告をすれば、この分も必要経費として控除できるのでしょうか?

非常に面白い質問なのですが、就活費用が確定申告で必要経費になったという話は、聞いたことがありません。

唯一、可能性がありそうな「特定支出控除」という制度ですが、この中には就活費用は入らないので、無理です。

卒業編

10.就職したら、会社に入社前の1月から3月までに働いていたアルバイト時代の源泉徴収票を提出しなければならないの?

さあいよいよ卒業。

3月に友人と卒業旅行をするため、1月からアルバイトをしたとしましょう。

2月までがっつり働いて、給料と一緒に「源泉徴収票」をもらいました。

その後、かねてから内定を取っていた会社に4月から就職しました。

一般的には、会社から3月までにアルバイトをしていないか聞かれ、働いていれば、そのアルバイト先からもらった源泉徴収票を提出するように言われます。

そうすれば、年末調整の際にすべて精算してくれるので、確定申告をする必要はありません。

しかし、会社によってはそういうことを一言も言ってくれないので、放置になっているのが現状かもしれません。

その場合は、翌年に、自分で確定申告をすることになります。

関連 2か所から給与をもらっている人の年末調整と確定申告

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