クレジットカードのフリーケア・プログラムは必要?不要?なぜ保険が無料なの?


クレジットカードを持っていると、たまにダイレクトメールが届きます。

中身を見ると

「交通事故などで5日以上入院された場合、入院一時金として3万円をお受け取りいただける無料プラン」

とあり、無料の保険だったりします。

「無料だから入っても損はしないか」

確かにちゃんとした保険会社が運営していて中身も詐欺ではありません。

しかし、この世には「ただより高いモノはない」という言葉があります。

なぜカード会社と保険会社がこんなことをするのかを知った上で申し込むかどうか検討してみてください。

フリーケア・プログラムとは?

フリーケア・プログラムとは、主にクレジットカード会社と提携している保険会社が提供する無料の保険のことです。

提携企業によっては名前が異なる場合がありますが、内容はほぼ同じです。

クレジットカード会社の多くは「チューリッヒ保険」と提携しています。

我が家で持っているクレジットカードでも何度か来てます。

  • 楽天カード フリーケア・プログラム
  • セゾン フリーケア・プログラム
  • イオン フリーケア・プログラム
  • エポスカード フリーケア・プログラム
  • JCB フリーケア・プログラム

提携先一覧を見るといろんな所と提携しているのが分かります。

【提携先一覧】カード会員などのお客様|チューリッヒ保険会社




なぜフリーケア・プログラムは無料なのか?

まず1番の疑問はなぜ無料なのか?ということです。

実はクレジットカード会社顧客サービスの一環として保険料を負担しています。

だから私たちは無料で利用ができます。

例えば楽天カードからお知らせが来てチューリッヒの保険に加入すると「楽天カード」が保険料を肩代わりします。

「なるほど、カード会社も良いことするなあ」

と思うかもしれませんが、気になるのが補償内容です。




フリーケア・プログラムの補償内容がしょぼい

そもそも無料の保険なので補償内容に期待するのもおかしな話かもしれませんが、しょぼいです。

補償内容というのは、

交通事故などで5日以上入院された場合、入院一時金として3万円

みたいなのがほとんどです。

3万円が5万円になったりしているかもしれませんが、どこのカード会社から来るダイレクトメールも似た内容でした。

しかし交通事故で5日以上入院というのはかなりの大ケガです。

対象者は限られてきます。

入院日数がどんどん減少している昨今、交通事故でケガをしても日帰りや2泊3日で退院したら3万円はもらえません。

そもそも5日以上の入院となると3万円の補償では心もとないところです。

また、無料保険については対象者は本人のみで家族は対象になりません。

保険金の支払いが発生しにくい絶妙なラインで設定されているなあと思うところです。




追加補償プランの注意点!

フリーケア・プログラムには無料保険だけでなく「追加補償プラン」という有料保険も案内があります。

例えば月500円で

  • 賠償責任保険:最高1億円
  • 入院保険:日額5,500円
  • 手術保険金:最高55,000円

みたいな内容です。

(1) 対象はケガ

注意が必要なのはこれらはケガの場合です。

病気は対象外です。

病気でももらえると思って申し込んだけど、実際に保険金の申請をするときに対象外だということに気づく方もいます。

(2) 他の保険との重複に注意

既に火災保険や自動車保険で「個人賠償責任保険」という形で既に付帯している可能性があります。

追加補償プランに申し込む際には自分が加入している保険の補償内容を確認してからにしましょう。

また、他の保険の方が月500円より安く加入できる場合もあります(県民共済など)。

保険会社のメリットは?

(1) 個人情報ゲット

1つ目は「無料保険」をエサにした「個人情報の収集」です。

保険の申し込みにより、カード会社から保険会社に対して合法的に個人情報が渡されます

カード会社には

  • 氏名
  • 住所
  • 電話番号
  • 性別
  • 生年月日

などの情報が提供されます。

しかも「保険に興味がある人」のデータです。

(2) 有料保険で収入ゲット

2つ目は「追加補償プラン」への加入です。

保険料収入がもらえます。

ちなみに無料保険だけでもカード会社から保険料収入がもらえるので損はありません。

  • 無料保険:カード会社から
  • 追加補償プラン:加入者本人から

カード会社のメリット

カード会社はなぜ保険料を肩代わりしているのでしょうか。

※そもそも保険金の支払い可能性がかなり低そう(下手すると年間数十円くらい?)なので、保険料と肩代わりするといってもほとんど払っていないかもしれませんが。

(1) 手数料収入ゲット

もし追加補償プランに入って保険料をクレジットカード払いしてもらえば、金額にもよりますが加盟店手数料収入が入ります。

(2) 解約防止

また、保険に加入する間はクレジットカードを解約されにくいです。

保険期間は「2~3年間」で設定されているものが多いです。

その間は「保険に入ってるしカードもそのままにしておくか」と考える人もいるかもしれません。

フリーケア・プログラムは必要?不要?

フリーケア・プログラムに加入してもいいのは次のような方です。

  • 個人情報を渡すことが気にならない
  • 交通事故のケガの保険金を少しでも増やしたい

無料保険といっても詐欺とかではなく本当に「無料」で入れる保険です。

個人情報を渡しても「追加補償プラン」の勧誘があるくらいでしょう。

 

私の場合は無理して入らなくてもいいと考えて加入していません。

  • 意味もなく個人情報を渡したくない
  • 交通事故で5日以上入院の条件が厳しく補償金額も少なすぎる

どちらかというと後者の理由ですね。

無料だとしてもこの程度の補償内容だとないのと同じだと考えます(というか請求を忘れそう…)。

 

加入するかどうかは自由なのですが、この機会にやってほしいのが加入している保険の補償内容のチェックです。

特にお子さんがいる場合は個人賠償責任保険に加入することをおすすめしているので加入している保険でカバーしているかチェックしてみてください。

この記事はお役に立てましたか?  リンクは自由です。ブログでご紹介いただけるととても嬉しいです。

感想や質問、間違いや誤字脱字があれば、この記事のコメント欄またはお問い合わせページからご連絡ください。

※税金計算や扶養に入れるかなどの具体的な有利不利の判断については税金の相談方法をお読みください。
nerona

nerona

40代共働き。書庫のある家に住んでます。お買い物情報やお得なポイント情報が好きです。年末調整や確定申告のやり方もご紹介⇒ 運営者詳細 / お問い合わせ

FOLLOW

カテゴリー:

2 件のコメント

  1. neromaさん、こんにちは。
     クレカが出してくるタダの保険。申込書が来ても全て捨ててます。理由は「タダより高いものはない」から。今まで見てきた引受保険会社はチ○ーリヒか損○ジャ○ンかでした。どちらも個人的に嫌いな損保会社なので個人情報提供したくなくて無視していますね。
     最近ではANAも会員にフリーケアを案内してきたことありました。加えてトッピング保険も。航空会社も手数料ビジネスしたいのですね。
     マイナス金利で金融業界全体が手数料ビジネスに走る今、言い方悪いですがフリーケアでカモを探しだして、トッピング保険に誘導しようというのがミエミエなので、よほど欲しい補償でない限りは申し込まないのが賢明と思います。

nerona@書庫のある家 へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA