「老後の漠然とした不安」を感じて過ごしていないでしょうか。
それはお金の問題だったり、介護の問題だったりするかもしれません。
『楽天で学んだ「絶対目標達成」7つの鉄則』という本を読んでいたら「不安」と「心配」の違いについてとても納得したのでシェアしたいと思います。
著者の小林史生さんは、楽天市場初期の主要メンバーとして複数の事業部長を歴任し、その後国内外で数々の企業のV字回復実績があります。
この本では、ご自身の体験を踏まえ、楽天の三木谷社長をはじめ、いろいろな方から学んだことを記しています。
その中に、「不安」と「心配」の違いが書かれていました。
もくじ
「不安」と「心配」の決定的な違い
著者が新しいプロジェクトを任され「どこから手をつけていいか」を迷っていたときに、恩師からこんなことを言われたそうです。
「『不安』というのは、見えない恐怖を感じている状態のこと。
例でいうと、暗闇の中、近くでカサカサ音がしているけど、それが何なのかわからずびびっている状況が不安。
一方、『心配』は何にびびっているかはわかっている状況。
さっきの暗闇の例でいうと、ライトを照らしてそのカサカサが蛇なのか熊なのかは、わかっている。ただ彼らをどうやって退治すればいいかがわかっていないのが、心配。」
出典:『楽天で学んだ「絶対目標達成」7つの鉄則』74~75ページ
この恩師の言葉は、不安と心配の違いを分かりやすく説明していると私は納得しました。
そして次のように続きます。
「つまり『不安』なときは、何が不安なのかを明確にしてあげれば『心配』に換わり、心配はその対策を考えて実行すれば、解決するということです。
先ほどの例で行くと、そのカサカサが蛇だった場合は、棒を振り回して驚かす、それが熊だったら死んだふりをする、それがカタツムリだった場合、何もしなくてよいし」
出典:『楽天で学んだ「絶対目標達成」7つの鉄則』75ページ
まずは「不安」を「心配」に変えよう!
「不安」は私なりに別の表現をすると、「お化け」です。
不安なときは、自分の頭の中でいろんなことを想像してしまいます。
お化けの状態のままにしていても前に進まないので、これをまずは「見える化」しましょう。
私が不安なときによくやっているのは、紙を1枚用意して、とにかくそこに不安に思っていることを書くことです。
実は小学生の頃に何かのアニメで「悩みがあったら紙に書けばすっきりする」というのが出てきたことがありました。
その通りにやったら確かにモヤモヤしたものが紙の上にハッキリと表れて、それ以来やっています。
このように、まずは「不安」だと思った時は、頭の中で考え過ぎないように、いったん頭の中から出してみましょう。
「老後の不安」という言葉がありますが、とても「漠然」としていますよね。
いったい何が「不安」なのでしょうか?
頭の中で「不安だ、不安だ」と言っていても何も解決しません。
むしろ「何かわからない」から不安なのではないでしょうか。
まずは老後の不安として考えられることを箇条書きにして書き出してみましょう。
もし何を書いたら良いかわからなかったら、例えば老後のお金に関する本を読んでみるのもいいでしょう。
不安リスト(手書き用:PDF)は下記からダウンロードすることができます。
「心配」に対して「対策」を考えよう!
結局、やるべきタスクが30とわかり、その時点で不安は消え去りました。次は30のタスクをそれぞれどうやって時間内にやりきるか、という心配に切り換えることができました。
ここまでくれば、それぞれをどうやってやるかという対策の話になります。
出典:『楽天で学んだ「絶対目標達成」7つの鉄則』75ページ
不安を心配に変えたことにより、お化けはいなくなりました。
次は心配に対して対策を考えることです。
例えば老後の不安が「老後の心配」に変わったら、1つずつ対策を考えていきましょう。
「老後のお金の問題」なら、老後のお金に関する本を1冊読んでみることをおすすめします。
個人的なおススメの本は『正しい家計管理・長期プラン編 老後のお金』です。
つまり、老後のお金の心配を自分はしていると気づいたら、お金に関する勉強したり、自分の老後にどれくらいお金がかかるのかということを専門家などに相談するのです。
その結果、毎月いくらお金を貯めたらいいのかとか、保険の見直しをするとか、具体的に行動できる対策を考えていくのです。
また、老後の不安はお金ではなく実は「親の介護」の問題だとすれば、親に介護が必要になったときにはどのような制度が利用できるのかをあらかじめ確認するのが重要です。
それ以外にも実際に親の介護をしている人の話を聞いて備えておくこともできる具体的な行動です。
まとめ
不安というのは頭の中でどんどん大きくなっていくものですが、具体的に動いていくと減っていくものでもあります。
だから、「見える化(不安を心配に変える)」して「具体的に行動(心配に対して対策をする)」しましょう。
次の記事でも似たような話を書いています。あわせてお読みください。