2018/11/172 Shares

【年末調整】寡夫控除の条件は?判定フローチャートと申請書類の書き方

寡夫控除

この記事では、年末調整や確定申告で漏れが多い寡夫控除(かふこうじょ)について説明します。

妻と離婚したり死別した場合に子どもがいると27万円の控除を受けることができます。

特にシングルファザー(父子家庭)の方は「寡夫控除」を受けられる可能性が高いです。

これを忘れると数万円くらい損をするので、過去の分も含めてご確認ください。


1.寡夫控除の判定フローチャート

寡夫控除の対象は次の条件すべてに該当する人です。

  1. 離婚・死別後に再婚していない男性(生死不明を含む)
  2. 本人の合計所得金額500万円以下(給料のみなら年収688万8,889円以下
  3. 同一生計の子がいる
  4. その子は総所得金額等が38万円以下(給料のみなら年収103万円以下
  5. その子は他の人の控除対象配偶者や扶養親族になっていない

逆に言えば、

  • 同一生計の子どもがいない人
  • 給料年収6,888,889円を超える人

は寡夫控除の対象外です。

フローチャートにすると次のようになります。

寡夫控除

 

参考 No.1172 寡夫控除|国税庁




2.寡夫控除の年末調整での申請書類の書き方

年末調整の際には「扶養控除申告書」という書類を提出します。

寡夫控除

真ん中に「C 障害者、寡婦、寡夫又は勤労学生」の欄があるので、「□ 寡夫」レ点をつけます。

寡夫控除

次に「左記の内容」には

  1. 離婚・死別・生死不明の別
  2. 自分の所得の見積額
  3. 同一生計の子の名前と所得の見積額

と寡夫に該当する事実を記載します。

<事例> 離婚、子どもを扶養

特定の寡婦控除

(参考)「所得の見積額」

給料の年収から「給与所得控除」を引いた金額になります(給料のみの場合)。

給料の年収 給与所得控除
180万円以下 年収×40%
65万円未満なら65万円
180万円超 360万円以下 年収×30%+18万円
360万円超 660万円以下 年収×20%+54万円
660万円超 1,000万円以下 年収×10%+120万円
1,000万円超 220万円(上限)

年収300万円の場合、

300万円-(300万円×30%+18万円)=192万円

となります。

あくまで「見積り」なので、毎月の給料やボーナス、あるいは前年度の年収からざっくり金額を予想してください。




3.寡夫控除と寡婦控除との違い

同様の制度で女性に適用されているのが「寡婦控除」です。

男性(寡夫控除)よりも女性(寡婦控除)の方が次のように優遇されています。

  • 親を扶養している場合も寡婦控除の対象
  • 子どもを扶養していなくても年収が低ければ寡婦控除の対象
  • 寡婦控除には「特定の寡婦」という控除額が上乗せされた区分がある

寡婦控除は戦後、昭和26年(1951年)にできた制度です。

戦争で夫を亡くした女性が子どもを抱えて生きていけるように作られました。

しかしその後、「なぜ女性(寡婦)だけなのか。男性(寡夫)にも認められるべきではないのか」という議論が起こります。

そうして遅れること30年後の昭和56年(1981年)男性のために「寡夫控除」が導入されました。

それからさらに30年以上が経過しましたが、いまだに女性と男性で差をつけています。

一方「配偶者控除」は、男女で控除額に差はありません。

これは単に所得税だけの問題ではなく、「子どもの保育料」を計算するときにも影響がある話です。

また、「未婚のシングルマザー・シングルファザー」が寡婦控除・寡夫控除の対象外であることも含めて、今後時代に合わせた見直しが必要ではないかと考えています。




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など税務相談は残念ながらできません。

税金に関する国家資格を持つ税理士または最寄りの税務署にご相談ください。

会社の年末調整の担当者を通じて顧問税理士に確認してもらうのも良いでしょう。

関連 税金に関する相談は税理士または最寄りの税務署へ

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