2017/10/2916 Shares

個人型確定拠出年金の年末調整の書き方は?小規模企業共済等掛金控除に注意

この記事では、「個人型確定拠出年金(iDeCo:イデコ)」の掛金を払っている方を対象に、平成29年分の年末調整の書類の書き方について解説しています。

個人型確定拠出年金については、「平成29年分 給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書」を使います。

小規模企業共済等掛金控除

「年金」とあるので、「国民年金」などと同じように「社会保険料控除」の欄に書きたくなるかもしれません。

しかし結論から言えば、「小規模企業共済等掛金控除」の欄に書くことになります。

※年末調整関連の書類の書き方についても解説しています。

「平成29年分 扶養控除申告書」の具体的な書き方を徹底解説

「平成30年分 扶養控除申告書」の具体的な書き方を徹底解説

「平成29年分 保険料控除申告書」の具体的な書き方を徹底解説

「平成29年分 配偶者特別控除申告書」の具体的な書き方を徹底解説

個人型確定拠出年金でも「給与天引き」なら申請不要!

まず、注意しないといけないのは、確定拠出年金には種類があって、年末調整で書類を書いたり提出したりするのは、「本人名義の銀行口座から支払っている場合」です。

例えば会社が給料から天引きしている場合(「事業主払込」のケース)には、会社が金額を把握しているため、書かなくても勝手に計算してくれます(中には漏れる場合もあるので、年末調整の結果は把握しましょう)。

ただし、個人型確定拠出年金について天引きしているケースはあまりないと思います。

個人型確定拠出年金の「控除証明書」はいつどこから届くの?

毎年10月(遅くとも11月)の間に国民年金基金連合会から年末調整に必要な書類として「小規模企業共済等掛金払込証明書」が届きます。

私(愛知県民)の場合、平成29年分は、10月16日にデータが作成されて、10月28日(土曜日)に届きました。

小規模企業共済等掛金払込証明書

「合計金額」に書かれている「80,000円(私の場合)」が控除の対象となります。

なお、届かなかった場合や再発行も含めて詳しくは次の記事をお読みください。

関連 個人型確定拠出年金(iDeCo)の「小規模企業共済等掛金払込証明書」はいつ届く?

個人型確定拠出年金は「小規模企業共済等掛金控除」の欄に書こう!

年末調整で配られる書類のうち、「平成29年分 給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書(通称「マルホ」)」という書類に個人型確定拠出年金の金額を記載します。

イデコ年末調整1

具体的な書き方について説明すると、この右下にある「小規模企業共済等掛金控除」という欄の「個人型又は企業型年金加入者掛金」という欄に平成29年中(=本年中)に支払った掛け金の金額を書きます。

例えば、月1万円ずつ払っていて年間12万円なら、「120,000円」と書きます。

イデコ年末調整2

たったこれだけなのですが、国民年金と同じ社会保険の一種だと思って、「社会保険料控除」の欄に書く人もいるのでご注意ください。

そもそもなぜ小規模企業共済等掛金控除なのか?

素朴な疑問は、国民年金や厚生年金と同じ「年金」とあるのに、なぜ書く欄が違うの?という点ですね。

社会保険料控除の対象を見ると、国(国民年金、厚生年金、共済年金)や市町村(国民健康保険、介護保険)が運営するものが記載されます。

なお、給与天引きされている社会保険料は、勤め先が金額を把握しているため、マルホに書く必要はありません。

  • 国民年金の保険料
  • 厚生年金保険の保険料
  • 国民健康保険の保険料
  • 健康保険の保険料
  • 介護保険料
  • 国民年金基金の掛金
  • 国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法、私立学校教職員共済法などの掛金

実は1952年(昭和27年)に「社会保険料控除」が導入される前には、そもそも全額控除の対象にしていいのかと問題になったことがありましたが、強制的に払わなければならない点から全額が控除の対象となりました。まあ、国民年金基金は任意ですが。

一方、小規模企業共済等掛金控除は、もともと「小規模企業共済掛金」のために設けられた別の控除です。

小規模企業共済は、個人事業主や中小企業の役員の退職金目的で加入します。

  • 小規模企業共済(個人事業主や中小企業の役員)
  • 企業型確定拠出年金
  • 個人型確定拠出年金
  • 心身障害者扶養共済

当初は生命保険料控除の対象とする案もあったようですが、「いや、これ、生命保険じゃなくて社会保険に近いよね」ということで、1967年(昭和42年)に「小規模企業共済掛金控除」と当初は「等」がない名称でスタートしました(社会保険料控除とは別に)。

そして、個人型確定拠出年金も企業型確定拠出年金もそうですが、これらは払うか払わないかは「任意」です。

小規模企業共済等控除と社会保険料控除との最大の違い

もう一度欄を見ると、明らかに違う点があります。

イデコ年末調整2

それが、社会保険料控除は、「保険料を負担することになっている人」という欄がある点です。

これは、社会保険料控除は「本人」だけでなく、「生計を一にする配偶者」や「生計を一にする親族」が本来なら負担すべき社会保険料を支払った場合にも対象になるからです。

例えば、大学生の「息子・娘の国民年金保険料」を代わりに支払っている方もいるでしょう。

それも支払った本人が控除できます。

一方、小規模企業共済等掛金控除は、「本人」の掛金しか控除できません。

例えば、平成29年から専業主婦も個人型確定拠出年金に加入できるようになりましたが、妻が払った「個人型確定拠出年金」を夫が小規模企業共済等掛金控除をすることはできないのですね。

そのため、別の制度として欄を分けているのではないかと考えます。

最後に:控除証明書も忘れずに!

理由はともかく、とにかく書く欄は、間違えないようにしましょう。

個人型確定拠出年金の控除証明書も毎年10月から11月には送られてくるので、なくさないように保存して、年末調整の書類と一緒に提出しましょうね。

※年末調整関連の書類の書き方についても解説しています。

「平成29年分 扶養控除申告書」の具体的な書き方を徹底解説

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「平成29年分 保険料控除申告書」の具体的な書き方を徹底解説

「平成29年分 配偶者特別控除申告書」の具体的な書き方を徹底解説

2年目の住宅ローン控除の年末調整の必要書類と住宅借入金等特別控除申告書の書き方の見本【平成29年版】

その他の年末調整の情報については下記のまとめページをご覧ください。

⇒ 【年末調整】平成29年(2017年)分の具体的な書き方まとめ

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