2017/03/235 Shares

NISAの致命的な3つの欠点!損益通算不可、繰越控除不可、損失への課税

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利益も損失もなかったことにする。それがNISA

平成29年度税制改正で積立NISA(20年間、年40万円の非課税投資が可能)が導入されるNISAですが、個人的には毎年のように期待している「特定口座との損益通算」、「損失の繰越控除」が見送られたままなので、使う気がしない今日この頃です。

NISAというと、日本語的には「少額投資非課税制度」といって、証券投資に対する売却益や配当に対する税金が非課税になることがウリです。

しかし、一見すると「利益」にやさしいこの制度ですが、同時に「損失」が出た場合にも、損失はなかったことにします

他に特定口座でも証券投資をしていて、そっちで利益が出たとしても、NISA口座の損失と損益通算はできません。

しかも、損失を繰り越すこともできないのですよね・・・。

非課税を最大限活かすならハイリスクハイリターン

NISAは非課税というメリットがありますから、最も非課税のメリットを受けることができるのは、ハイリスク・ハイリターンな投資です。

そしてそれは同時に、「損失をするリスクも大きい」ことを意味しています。

リスクの大小というのは、利益と損失の、まあ、ブランコの揺れ幅みたいなものですから、大きく利益をとろうとすればするほど、大きな損失が出る可能性が高くなります。

一方で、損失を避けようとすれば、おのずとリスクは小さくなり、利益も小さくなります。

でもそれって、NISAの非課税のメリットも小さくなるってことですからね。。。

NISAの最悪の欠点:損をしても課税

さて、損益通算と繰越控除ができない点を超える最大にして最悪な欠点は、損をしても課税される投資額の上書きです。

といっても、何を言ってるんだ、という話なのですが、金融庁の平成29年度税制改正要望でも出ていました(毎年、各省庁は財務省と総務省にこういう改正してくれと要望書を出しています)が、その中でも説明されています。

出典:金融庁「金融庁の平成29年度税制改正要望について」

具体的に解説しましょう。

NISA口座というのは、5年間経つと、(1) NISA口座から出すか、(2) 新しく作るNISA口座に移し替えるかの選択を行います。

例えば、平成26年に100万円投資したものが、その後、値下がりして平成30年に80万円になっていたとしましょう。

20万円の含み損があります。

さて、これを(1)のNISA口座から出すとどうなるか?

100万円ではなく、「80万円」投資したことになってしまいます。

つまり投資額の上書きです。

NISA口座から出した途端に、急に値上がりして、当初の投資額である「100万円」になりました。

そこで、当初の100万円に戻ったと思って売ったら、「20万円に対して税金がかかりますよ」と言われて「はあ?( ゚Д゚)」となります。

平成26年:NISA口座で100万円投資

平成30年:80万円(含み損20万円)

平成31年:NISA口座から出すと「80万円」で投資したのと同じに

→値上がりして100万円で売る

20万円に対して税金がかかる(別に儲けてないのに)

なぜなら、売却額100万円-投資額80万円=20万円が売却益としてカウントされるからです。

100万円で投資したのに、100万円に戻っても税金がかかる恐ろしい制度です。

NISA口座から引き出せないロールオーバー地獄

「いやいや、neronaさん、NISA口座から出さないで、(2)の新しく作るNISA口座で作れば、課税されないじゃない」というご意見はごもっともです。

NISA口座からNISA口座に移すことを、「ロールオーバー」と呼びます。

損が出てもNISA口座に入れておけば、仮に投資額が80万円になっても、それが100万円になったとき、売却額100万円-投資額80万円=20万円部分に対する税金は非課税です。

・・・もちろん、損失が取り戻せたらですけどね。

証券投資は、損失がつきものです。

損切りがとっても大事なのに、損失の救済制度がないので、いつまで経ってもNISA口座から引き出せないロールオーバー地獄がやってきます。

非課税って、本当にメリット?

というわけで、NISA口座で投資するならローリスクローターンで、個別株はやめてやっぱり投資信託じゃないの?という考えもあるかと思いますが、それこそ非課税のメリット、薄くないですか?と思うところです。

何しろ、売却益も配当も2割の税金ですみます。

人によっては、確定申告をすることで、税金を2割にすることもできます。

みんな大好き株主優待にいたっては、税金、かかってませんよね(本当は微妙な世界ですが)。

特別分配金? おいおい、それは元本が戻ってきてるだけだよ。

NISAがこうなったら絶対投資するよ!(理想論)

最後に、こうなったら「スゴイよNISA」とほめたたえたいNISAの理想の状態を書くことにしましょう。

  1. 特定口座との損益通算可能
  2. 損失の繰越控除可能
  3. 損失への課税なし
  4. 5年間の設定期間をのばすというか、恒久化
  5. マイナンバー提出の手間省略
  6. 累積投資額の上限が撤廃

・・・ありえませんね(+_+)

というわけで、NISAで投資をしようとしている方は、デメリットも知った上で、やりましょうね。

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