2019/01/1520 Shares

確定申告で使える14種類の所得控除

所得控除とは、

  • 扶養している配偶者がいる場合:配偶者控除、配偶者特別控除
  • 医療費を払った場合:医療費控除

というように、個人の事情を反映して公平に税金を計算するために設けられています。

全部で14種類あります。

  1. 雑損控除※
  2. 医療費控除※
  3. 社会保険料控除
  4. 小規模企業共済等掛金控除
  5. 生命保険料控除
  6. 地震保険料控除
  7. 寄附金控除※
  8. 寡婦(寡夫)控除
  9. 勤労学生控除
  10. 障害者控除
  11. 配偶者控除
  12. 配偶者特別控除
  13. 扶養控除
  14. 基礎控除

年末調整では「雑損控除」「医療費控除」「寄附金控除」が対象外です(※)。

これらを受けるためには年末調整をしてもらえる会社員であっても自分で確定申告を行う必要があります。

また、証明書類が必要なものもありますが、既に年末調整をしているものは「給与所得の源泉徴収票」が証明書の代わりになります。

この記事では所得控除について1つずつ簡単に解説していきます。

詳細は関連記事を参考にしてみてください。


1.雑損控除

雑損控除とは、次の災害や盗難・横領によって損害を受けた場合に利用できる所得控除です。

  • 震災、風水害、冷害、雪害、落雷など自然現象の異変による災害
  • 火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害
  • 害虫などの生物による異常な災害

我が家も雪の重みでカーポートが壊れたり、台風で屋根が飛んだりといろいろ被害を受けて使いました(哀しみ)。

なお、詐欺や恐喝は雑損控除の対象外です。

(1) 控除額:次のうち多い方の金額

  1. 差引き損失額-所得×10%
  2. 差引き損失額のうち災害関連支出の金額-5万円

※差引き損失額=損害金額+災害に関連したやむを得ない支出の金額-保険金で補てんされる金額

※災害関連支出:災害により損害を受けた住宅や家財の取壊し費用や撤去費用

(2) 証明書類:災害関連支出の領収書

雑損控除は計算式が分かりにくいですし、何が対象になるかの判断も難しいため、特に災害にあった方は税務署に相談することをおすすめします。




2.医療費控除

医療費控除とは、病院・診療所・薬局などで支払った医療費がある場合に利用できる所得控除です。

通院のための電車代やバス代も該当するので漏れないようにしましょう。

(1) 控除額(上限200万円):その年に支払った医療費-「10万円※」

※所得200万円未満の場合は「所得×5%」

(2) 証明書類:医療費控除の明細書(または医療費の通知)

※平成29年分から医療費の領収書は提出せずに家で保管になりました。

※医薬品についてセルフメディケーション税制を利用することもできます。

関連 医療費控除で還付を受けるために気をつけたい12のこと




3.社会保険料控除

社会保険料控除とは、社会保険料(国民年金・厚生年金、国民健康保険・健康保険など)を支払った場合に利用できる所得控除です。

(1) 控除額:その年に支払った保険料の全額

(2) 証明書類:国民年金保険料の控除証明書

会社員の場合は年末調整で既に行っているため源泉徴収票の金額を転記するだけになります。

例えば子どもの国民年金を払っていたのに年末調整で忘れた場合は確定申告で取り戻せます。




4.小規模企業共済等掛金控除

小規模企業共済等掛金控除

小規模企業共済等掛金控除とは、小規模企業共済、個人型確定拠出年金(iDeCo)などの掛金を支払った場合に利用できる所得控除です。

(1) 控除額:その年に支払った掛金の全額

(2) 証明書類:小規模企業共済掛金の証明書など

5.生命保険料控除

生命保険料控除

生命保険料控除とは、生命保険料、介護・医療保険料、個人年金保険料などを支払った場合に利用できる所得控除です。

(1) 控除額(最高12万円):支払った保険料の金額を基に計算

(2) 証明書類:生命保険料控除証明書

関連 生命保険料控除とは?一般・介護医療・個人年金保険料の違いと注意点

6.地震保険料控除

地震保険料控除とは、地震保険料を支払った場合に利用できる所得控除です。

(1) 控除額(最高5万円):支払った保険料の金額

(2) 証明書類:地震保険料控除証明書

関連 地震保険料控除

7.寄附金控除

寄附金控除とは、国や都道府県・市町村、認定NPO法人などへ寄附をした場合に利用できる所得控除です。

(1) 控除額(所得の40%が上限):その年に支払った寄附金-2,000円

(2) 証明書類:寄附金の受領書

8.寡婦控除・寡夫控除

寡婦控除

寡婦控除とは「夫」と離婚・死別した場合に、寡夫控除とは「妻」と離婚・死別した場合に利用できる所得控除です。

(1) 控除額:27万円(特定の寡婦は35万円)

(2) 証明書類:不要

条件が複雑なので次の記事をお読みください。

関連

9.勤労学生控除

勤労学生控除とは、確定申告をする本人が勤労学生の場合に利用できる所得控除です。

(1) 控除額:27万円

(2) 証明書類:学校が発行する在学証明書

関連 勤労学生控除と扶養控除は併用可能?

10.障害者控除

障害者控除とは

障害者控除とは、確定申告をする本人またはその配偶者や親族が障害者に該当する場合に利用できる所得控除です。

(1) 控除額:

  • 特別障害者:40万円(同居の場合75万円)
  • 上記以外の障害者:27万円

(2) 証明書類:不要

16歳未満の子どもは扶養控除の対象にはなりませんが、障がいがある場合には障害者控除の対象になることがあるためご確認ください。

関連 障害者控除とは?一般の障害者と特別障害者の違い

11.配偶者控除

配偶者控除と配偶者特別控除

配偶者控除とは、所得38万円以下(給料年収103万円以下)の配偶者がいる場合に利用できる所得控除です。

※確定申告をする本人の所得が1,000万円以下(給料年収1,220万円以下)という条件もあります。

(1) 控除額:最高38万円(配偶者が70歳以上の場合:最高48万円)

(2) 証明書類:不要

関連 配偶者控除と配偶者特別控除の条件と違いは?妻や夫を扶養にして節税しよう!

12.配偶者特別控除

配偶者特別控除とは、所得38万円超123万円以下(給料年収103万円超201万6,000円以下)の配偶者がいる場合に利用できる所得控除です。

※確定申告をする本人の所得が1,000万円以下(給料年収なら1,220万円以下)という条件もあります。

(1) 控除額:最高38万円

(2) 証明書類:不要

関連 配偶者控除と配偶者特別控除の条件と違いは?妻や夫を扶養にして節税しよう!

13.扶養控除

扶養控除

扶養控除とは、16歳以上の扶養親族がいる場合に利用できる所得控除です。

扶養親族とは、生計を一にする配偶者以外の親族で、所得38万円以下(給料年収103万円以下)の人です。

(1) 控除額:

  • 特定扶養親族(19歳以上23歳未満):63万円
  • 老人扶養親族(70歳以上):同居58万円、同居以外48万円
  • 上記以外の一般の扶養親族(16歳以上):38万円

(2) 証明書類:不要

なお、16歳未満の子どもは扶養控除の対象外です。

関連 扶養控除とは?親や子どもを扶養にして節税しよう!

14.基礎控除

基礎控除とは、すべての人が無条件で利用できる所得控除です。

(1) 控除額:38万円

(2) 添付書類:不要

※2020年分からは最大48万円に10万円引き上げられます。

ほとんどの方は関係ありませんが、高所得者は段階的に控除額が減り0円になる場合もあります。

基礎控除

出典:財務省「平成30年度税制改正

まとめ

14種類の所得控除について説明しました。

自分が利用できるものは漏れなく利用しましょう。

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