2018/10/213 Shares

フリーランスの退職金は準備してますか?小規模企業共済の加入シミュレーション

小規模企業共済とは、一言でいうとフリーランスや経営者のための退職金準備制度です。

毎月1,000円~70,000円の範囲で掛金を払って全額が控除の対象となり、節税しながら貯金ができます。

大企業の会社員や公務員は退職金制度が充実していますが、フリーランスや零細企業の経営者は自分で退職金を準備する必要があります。

小規模企業共済は掛金の全額が「小規模企業共済掛金等控除」によって控除されるため、節税しながら退職金の準備ができる制度です。

私も会社を辞めてフリーランスになってからすぐに月3万円の掛金でスタートしました。

この記事では、小規模企業共済が一体どれくらいお得なのかというシミュレーションの方法をご紹介します。


1.小規模企業共済の加入シミュレーション

小規模企業共済の加入シミュレーションは次のページで行うことができます。

公式サイト>>>中小機構:小規模企業共済制度 加入シミュレーション

▼「脱退年月」、「掛金月額」、「課税所得金額」を入力します。

小規模企業共済1

(1) 脱退年月

脱退年月は、個人事業をやめたり、老齢給付(65歳以上で180か月以上掛金を払い込んだ場合)で受け取る見込みの年月になります。

とりあえず今回は「2047年4月」に設定してみました。

自分が65歳になる年にしてみてはいかがでしょうか。

(2) 掛金月額

月1,000円~70,000円まで500円刻みで設定できます。

今回は30,000円にしてみました(年間36万円)。

(3) 課税所得金額

課税所得金額とは、フリーランスなら「売上-必要経費-社会保険料控除などの所得控除」の後の税率をかける前の金額です。

確定申告書があれば第一表の26欄の金額を記載すると良いでしょう。

分からなければ空欄でもOKです。

確定申告書




2.小規模企業共済の加入シミュレーション結果の見方

▼共済金額と節税額の試算結果が出てきます。

小規模企業共済2

(1) 共済金額

共済金額というのが毎月支払った結果、最終的にもらえる金額です。

  1. 共済金A(事業廃止等):12,687,600円
  2. 共済金B(老齢給付等):12,187,800円

もらう原因によって2種類に分かれます。

フリーランスの場合は、

  1. 共済金A:個人事業を廃業した場合、死亡の場合
  2. 共済金B:65歳以上で180か月以上掛金を払い込んだ場合

法人の経営者は、

  1. 共済金A:法人が解散した場合
  2. 共済金B:病気・怪我や65歳以上のため役員を退任した場合、死亡の場合、65歳以上で180か月以上掛金を払い込んだ場合

にもらうことができます。

(2) 節税効果

掛金を払うと小規模企業共済等掛金控除という控除の対象になり、所得税と住民税が節税できます。

私の場合は年間36万円を払うので、年間109,500円の節税効果があるようです。

そのため、36万円-11万円=25万円の負担で退職金を積立てできることになります。

(3) 実質返戻率

  1. 共済金A(事業廃止等):174%
  2. 共済金B(老齢給付等):167%

実質返戻率=「もらえる金額÷(支払う掛金の総額-節税額)」で計算されます。

2047年までの掛金の総額は 10,470,000円、節税額は3,184,625円になるので、

12,687,600円÷(10,470,000円-3,184,625円)

=12,687,600円÷7,285,375円

=174%

となります。

728万円負担して、1,268万円が返ってくるということですね。

なお、共済金額は一括ではなく分割(年金)でも受け取ることもできます。

  • 共済金A:月222,033円(10年分割)、152,251円(15年分割)
  • 共済金B:月213,287円(10年分割)、146,254円(15年分割)




3.小規模企業共済ではなく運用した場合はどうなる?

さて、加入シミュレーションをしたものの、これが良いのか悪いのかを判断するのは難しいので、ふつうに運用した場合と比べてみましょう。

(1) 想定利回り1%

運用01

野村證券 | マネーシミュレーター「みらい電卓」~積立編(資産運用シミュレーション)」で計算してみると、毎月3万円ずつ30年間で1,080万円の積み立てになり、1%で運用すると1,258万円になります。

NISAもあるのでもらうときの税金を考慮していませんが、積み立てている間は節税にはならないので、

1,258万円÷1,080万円=116%

の実質返戻率となります。

(2) 想定利回り3%

運用02

もし3%で30年間運用できるのであれば、1,736万円になります。

1,736万円÷1,080万円=160%

の実質返戻率となります。

こう考えると、運用で利益を得るのもなかなか大変ですね。




まとめ

小規模企業共済は簡単に引き出すことができないので、退職金の準備をするのに向いています。

共済金額をもらうときは退職所得控除という仕組みを利用できる(今のところは)ので、早く始めた方が控除の枠が大きくなります。

似たような商品でiDeCoもありますが、個人事業を廃止したり会社を解散した場合でも受け取ることができる点は小規模企業共済のメリットと言えるでしょう。

月に1万円でもいいので今後のために積み立ててはいかがでしょうか。

公式サイト>>>中小機構:小規模企業共済制度 加入シミュレーション

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