2018/05/071 Shares

転勤で家族全員で引越ししても住宅ローン控除は受けられますか?単身赴任の場合は?

結論から言えば、家族全員が引越ししたら住宅ローン控除の対象外です。

一方、単身赴任で例えばお父さんだけが地方で社宅暮らしをして、家族は元の家に住んでいる場合は、例外的に住宅ローン控除の対象となります。





12月31日まで引き続き住んでいるかが重要

住宅ローン控除の重要な条件の1つに、「適用を受ける各年の12月31日まで引き続いて住んでいること。」というものがあります。

例えば、4月に勤務先から転勤の命令があって、

「住宅ローン控除をしていた家(A)」

「別の家(B)」

に引越ししたとしましょう。

「住宅ローン控除をしていた家(A)」に12月31日まで引き続き住んでいないので、住宅ローン控除が受けられなくなります。

平成30年3月に家族全員で引越しをすれば、当然、平成30年分の住宅ローン控除は受けられません。

一方、単身赴任の場合、家族は「住宅ローン控除をしていた家(A)」に住み続けるため、例外的に受けることができます。

なお、国内の転勤の場合に限られます。

出典 国税庁「No.1234 転勤と住宅借入金等特別控除等

家族全員が住んでいなければ他人に貸すことも可能

なぜ単身赴任のときはいいのに家族全員が引っ越すときはダメなのか、と思うかもしれませんね。

家族全員が住んでいなければ、他人に貸すこともできますよね。

住宅ローンを返済しながら新しい家の家賃も払わないといけないような場合には、貸さないと2重に住宅費を負担することになります。

だから貸す人さえ見つかれば貸したいでしょう(原則、不動産所得として確定申告が必要です)。

そもそも住宅ローン控除というのは、本人が住む家を積極的に買ったり建てたりするのを支援するために税金を少なくしてあげる制度です。

それなのに、「人に貸すための家」を買ったり建てたりするときにまで住宅ローン控除が使えたら、みんな不動産賃貸をする前に一時的に住んでしまいます。

そこで住宅ローン控除は「適用を受ける各年の12月31日まで引き続いて住んでいること」という条件があり、毎年本当にその家に住んでいるのかを条件としているのです。

もちろん、そうはいっても勤め先から転勤命令があるのが会社員や公務員の哀しい性(さが)です。

家を買ったら転勤の辞令があるというのはよく聞くパターンです。

特に単身赴任の場合は、「家族が住んでいる」のに認められないとなるとさすがにおかしいとのことで、例外的に認めています(国内転勤に限ります)。

  1. 単身赴任⇒家族が住んでいればOK
  2. 全員引越し⇒誰も住んでいないからNG

再び住むかもしれないなら「引越し前」にこの手続きを!

さて、家族全員引っ越すとしても、例えば2~3年後には再び「住宅ローン控除をしていた家(A)」に戻ってくる可能性もあります。

その場合には、国税庁の「住宅借入金等特別控除の再適用を受けるための手続(1)(転居前における手続)」に引越し前の手続きが書かれていて、「転任の命令等により居住しないこととなる旨の届出書」を提出します。

転任の命令等により居住しないこととなる旨の届出書

出典 国税庁「転任の命令等により居住しないこととなる旨の届出書

転居の理由が会社都合であることが大前提ですが、例えば、家族全員が引っ越した後、お父さんは単身赴任を続けて「家族だけ」が戻ってくる場合もOKです(⇒国税庁「家族のみが再居住した場合」)。




転勤と住宅ローン控除は難しい!税務署や税理士に相談を

実は転勤と住宅ローン控除に関する制度は、この10年くらいで大きく変わって非常に複雑になってしまいました。

税務署に対して手続きをする制度になので、税務署に相談するのが1番です(引越し前に手続きをしていない人も同様です)。

転任の命令等により居住しないこととなる旨の届出書」も、税務署でもらって書き方を教えてもらえるでしょう。

勤め先で手続きを教えてくれる場合もあるので、給与計算をしている部署に確認するのもいいかもしれません(そこから会社の顧問税理士に確認してくれると楽です)。

関連 税金に関する相談は税理士または最寄りの税務署へ

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