節約や家計管理でまず最初に思い浮かぶのが「家計簿」です。
家計簿をがんばってつけている方は多いかもしれませんが、せっかくつけた家計簿を見てため息ばかりついていないでしょうか。
毎日、毎日、節約、節約ばかりで息苦しい・・・。
家計簿をつけているけど何も変わらないんです・・・という声も聞こえてきます。
家計簿をつければつけるほど息苦しくなる理由、それは「お金が減ること」ばかり見ているからです。
この記事は、家計簿はつけているんだけど、どうも家計簿をつける意味が実感できないあなたのために書きました。
もくじ
1.家計簿をつける前にすべきこと
コツコツとまじめに家計簿をつければつけるほど、
「ああ、今月もこんなにお金が減ってしまった」
と、ため息をついているでしょう。
家計簿をつけること自体は、お金の管理をする上では1つの手段として重要です。
しかし、多くの場合「家計簿をつけるときの気の持ちよう」が逆です。
家計簿とは、お金が減った記録ではありません。
自分が手に入れた価値の記録です。
発想を変えましょう。
例えば、子どものために可愛い服を買いました。
「ああ、今月も厳しいのに、ついつい買ってしまった・・・」
と思って家計簿に書くのと、
「良い服が買えたし、これからいろんなところに出かけるのに使えるからやったね!」
と思って家計簿に書くのとでは、あなたと家族の人生は全く異なるものになるでしょう。
家計簿の上では同じだけのお金が減っています。
しかし、得ているモノの価値が全然違います。
2.本当にお金が減っただけですか?
簿記(ぼき)をご存じでしょうか。
簿記とは、1つの出来事について2つの視点からとらえる方法です。
例えば洋服を2,000円で買ったなら、
洋服 2,000円 / 現金 2,000円
と表します。
この場合は左にあることで、洋服を手に入れたことを表します。
また、右にあることでお金が減ったことを表しています。
家計簿はお金が減った記録だと持っている人は、右の方ばかり見ていませんか?
左の方を見たらどうでしょうか?
お金は減ったのでしょうか?
そうではありませんね。
お金は、洋服に形を変えました。
もっと言えば、千円札2枚が洋服に形を変えました。
確かに千円札はなくなりましたが、何も残らないわけではありません。
ちゃんと手元に洋服があります。
3.ムダ遣いとは、お金が減ることではない!
ムダ遣いとは何でしょうか?
私は、お金が減ること自体はムダ遣いではないと考えます。
ほとんどの場合、お金が減った代わりに何らかの価値(今回なら「子どもの服」)を手に入れているからです。
お金はちゃんとつかわれました!
だから私が考えるムダ遣いとは、自分が手に入れた価値を0円にしてしまうことです。
例えば、まとめ買いした「きゅうり」を腐らせてしまった場合です。
きゅうり 100円 / 現金 100円
↓
腐ったきゅうり 価値0円
お金が減ったからムダなのではありません。
ちゃんと、買い物の段階では「きゅうり」という価値を得ました。
しかし、それを腐らせてしまった・・・。
価値を0円にしてしまったのです。
それこそが、本来のムダ遣いだと考えます。
右側ではなく、左側を見ましょう。
例えば、衝動買いで買った洋服を着なかったとしましょう。
流行が去って捨ててしまいました。
洋服 1万円 / 現金 1万円
↓
一度も着なかった洋服 価値0円
お金が減ったからムダなのではありません。
ちゃんと、洋服という価値を得ました。
しかし、それを一度も着なかった・・・。
それこそが本来のムダ遣いです。
お金が減ったことではなく、自分が手に入れた価値を十分に活かしてあげられなかったことを反省すべきなのです。
ちなみに着なかった服はメルカリで売って1円でも多く取り返せば価値0円にならないので試してみてはいかがでしょうか。
まとめ:家計簿や手帳を、豊かさを感じるツールにしよう!
私たちはどうしてもないことに目を向けがちです。
しかし、あるものに目を向けて行けばいくほど、実は自分は多くのものを既に得ていることに気づきます。
得ているのに「空気」のように当たり前すぎて、存在しているはずなのに見えていないのです。
モノがあふれている時代なのに、なぜ豊かさを感じないのか?
簡単です。
あることが当たり前すぎて、そのことに気づいていないだけなのです。
家計簿は、1円単位で財布の中身と合わせるとか、ちょっと肩の力を入れすぎるのやめてみませんか?
家計簿をあなたが得た価値の記録にするだけで、お金との付き合い方が変わります。
まずは得ている価値に気づくことが大事です。
お金との付き合い方が変われば人生が変わります。
あなたが今日買ったものは何ですか?
良かったですね、手に入って。
もし、家計簿をつけていなくてもOKです。
欲しかったものを買ったときは、カレンダーでも手帳でもいいから、手に入った価値を記録しましょう!
それをときどき眺めましょう。
それがあなたにとっての豊かさをもたらしてくれます。