我が家は私が3/4、妻が1/4の持ち分で共有しています。
この場合、固定資産税の納付書は夫婦でバラバラに来ません。
持ち分の多い人や登記で先に名前が来る人を「代表者」にしてまとめてその人宛てにきます。
すると、宛名が「○○ 外1名様」となっています。
※「外」は「ほか」と読みます。「他」ではありません。
「私は外1名様なの?! 名前もないなんて!」
と妻はぷんぷんでした。
もくじ
固定資産税の納税通知書は分割不可
固定資産税の納付書を「持ち分」に応じて「2枚(夫婦で共有の場合)」に分けてもらえるのでしょうか?
残念ながらできません。
固定資産税は「共有している人全員」で支払う義務があります(連帯納税義務)。
「代表者」に対して
「固定資産税が〇〇円になるので、請求しますよ」
と責任をはっきりさせるために納税通知書を1つだけ届けているのです。
Q7 共有名義の固定資産税の納税通知書は誰に送付されますか? また、持分に応じて金額を按分してもらえませんか?
地方税法第10条の2第1項の規定により、持分に関係なく共有者全員が連帯して全額を納付する義務(連帯納税義務)があります。このため、共有者それぞれの持分に応じて課税することはできません。
記載されている課税内容をご確認いただき、代表者を含む共有者全員でご協議のうえ、代表者に送付する納付書により納付していただくことになります。
※ 課税台帳の登録は「A 外〇名様」の場合はA様が代表者となります。
なお、代表者は、おおむね次の方を優先して決めさせていただいています。
- 持分の多い方
- 銚子市に住んでいる方
- 登記簿に記載されている順序が早い方
代表者の決め方については、市町村ごとに基準が少しバラバラですが
- 持ち分割合が多い人
- 建物に住んでいる人
- 土地を利用している人
- 土地・建物のある市町村に住んでいる人
- 登記簿に記載されている順序が早い人
というように、納税の負担が大きい人や連絡の取りやすい人になっています。
「代表者」の変更はできる!
納税通知書の分割はできませんが、「代表者」を変更することは可能です。
市町村のホームページで変更の様式が掲載されているので「固定資産税 共有名義 変更 ○○市」などで検索してみましょう。
東京都は2人まで記載
納税通知書の問題は昔からよくクレームになっています。
各市議会でも取り上げられたことがありますがなかなか変わりません。
その中でも東京都では、平成21年度から次のように「2人」で共有している場合は共有者も名前を書くようになっています。
出典:東京都主税局資料
夫婦や親子の場合を想定していると思われますが、2人ならいいものの、300人で共有とかだと不可能ですね(すごい昔の土地でしょうけど)。
紙面の都合、システムの都合、人の都合などによって「外〇名様」としているわけです。
しかし東京都ですら「固定太郎・固定花子」とすることはできず、見てみると「固定太郎(共有あり)」とあります。
「自分の分だけ納税通知書を別で下さい!」は、残念ながらできないのです。