0歳から15歳までに受け取る児童手当の総額は、誕生月ごとに計算すると次のようになります。
- 4月生まれ:209万円
- 5月生まれ:208万円
- 6月生まれ:207万円
- 7月生まれ:206万円
- 8月生まれ:205万円
- 9月生まれ:204万円
- 10月生まれ:203万円
- 11月生まれ:202万円
- 12月生まれ:201万円
- 1月生まれ:200万円
- 2月生まれ:199万円
- 3月生まれ:198万円
※第1子・第2子で所得制限対象外の場合
実は3月生まれ(198万円)は4月生まれ(209万円)に比べて11万円も少ないのです!
どうしてこんなことになってしまうのでしょうか?
この記事では児童手当が生まれる月によってもらえる金額が違う理由を解説します。
なお、第3子の場合についても後半でご紹介します。
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そもそも児童手当とは?
児童手当とは、中学校卒業前(15歳に到達した年度の3月31日まで)の子どもを持つ親がもらえる手当です。
お金の使い道に制限はありません。
児童手当はざっくり言えば200万円前後のお金になるので
- 高校や大学の学費にあてるために貯金
- 学資保険の支払いに
- おむつなどの消耗品の購入に
- 子どもの可能性を広げる習い事の月謝に
- 毎月の生活費を補う
といった使われ方をされています。
昔は「子ども手当」と呼ばれる別の制度でした。
支給される金額は、子どもの年齢によって異なります。
- 0歳~3歳未満(3歳の誕生月まで):月15,000円
- 3歳以上小学校卒業まで:月10,000円(第3子以降は月15,000円)
- 中学生:月10,000円
※所得制限で「特別給付」の対象:一律月5,000円
※さらに特別給付の所得制限の対象になると0円です(2022年10月支給分から)。
多くの本、サイトやブログでは
- 15,000円×12×3年=54万円
- 10,000円×12×9年=108万円
- 10,000円×12×3年=36万円
- 合計:198万円
とざっくり紹介されていますが、実は誕生月によって最大で11万円も差があります。
特に同じ年の「4月生まれ」と「3月生まれ」の差が大きいです。
なぜ4月生まれと3月生まれで11万円の差が出るのか?
3月生まれの第1子・第2子の児童手当の総額
児童手当は申請月の翌月から支給になります。
3月に生まれてすぐ申請すれば、翌月の4月分から児童手当が支給されます。
月15,000円が支給されるのは「3歳の誕生月まで」なので、その間の月数は「36か月分」です。
そして「3歳の誕生月の翌月(3歳1か月)」から「小学校入学前(6歳0か月)」までの月数は「36か月分」です。
計算すると次のようになります。
- 0歳~3歳未満:15,000円×36か月=54万円
- 3歳~小学校入学前まで:10,000円×36か月=36万円
- 小学校6年間:10,000円×72か月=72万円
- 中学校3年間:10,000円×36か月=36万円
- 合計:198万円
4月生まれの第1子・第2子の児童手当の総額
4月生まれはすぐに申請すれば翌月の「5月」から児童手当が支給されます。
ここで3月生まれとの違いは、4月生まれの場合は「3歳の誕生月の翌月」から「小学校入学前」までの月数が長く、47か月分ある点です。
計算すると次のようになります。
- 0歳~3歳未満:15,000円×36か月=54万円
- 3歳~小学校入学前まで:10,000円×47か月=47万円
- 小学校6年間:10,000円×72か月=72万円
- 中学校3年間:10,000円×36か月=36万円
- 合計:209万円
違いは小学校に入るまでの「月数の差」!
小学校には、満6歳になった翌年度から入ります。
入学当初は全員が満6歳のはずですが、小学校に入学する直前の年齢を「月単位」で見ると実は全然違うことに気づきます。
- 3月生まれ:6歳0か月
- 4月生まれ:6歳11か月
その結果、10,000円×11か月分=11万円だけ最大で差が出ます。
第3子以降は最大165,000円の差
さらに第3子の場合は「3歳以上小学校卒業まで:月15,000円」なので、15,000円×最大11か月=最大165,000円の差になります。
3月生まれの第3子の児童手当の総額
- 0歳~3歳未満:15,000円×36か月=54万円
- 3歳~小学校入学前まで:15,000円×36か月=54万円
- 小学校6年間:15,000円×72か月=108万円
- 中学校3年間:10,000円×36か月=36万円
- 合計:252万円
4月生まれの第3子の児童手当の総額
- 0歳~3歳未満:15,000円×36か月=54万円
- 3歳~小学校入学前まで:15,000円×47か月=70万5,000円
- 小学校6年間:15,000円×72か月=108万円
- 中学校3年間:10,000円×36か月=36万円
- 合計:268万5,000円
268万5,000円(4月生まれ)-252万円(3月生まれ)=165,000円
まとめ
15年間の総額を比べると誕生月によって異なることをお伝えしました。
この話をすると11か月早く生まれているからその分だけ児童手当が多く支給されているという方もいますが
例えば
- 2022年4月生まれ:209万円
- 2023年3月生まれ:198万円
- 2023年4月生まれ:209万円
だとしても、果たして「生まれた月の問題」なのでしょうか?
さすがに同じ年の3月生まれと4月生まれを比較すると不公平な気がしてなりません。
今後も児童手当の制度は見直される可能性が高いので、注目していきたいと思います。
5 件のコメント
生まれ月によって差がつくのは事実でしょうが、「児童手当での養育が終了する時点」は生まれ月に関わらず「中学校卒業」ということを考えると違和感は無い制度でしょう。
私の住んでいる自治体は児童手当の第3子=3番目の子どもではありません。
うちは1番上の子と3番目の子が10歳離れています。なので1番上の子が高校生になった時から3番目の子には1万円しか支給されませんでした。
なので、第3子だから小学校卒業まで15000円支給されるとは限らないです。
3人の子どもを育てることには変わらないのに。
生まれ月で貰える額が違うのもなんだかなぁですし、もっと平等な制度になればいいのにと願うばかりです。
>youmeさん
こんにちは。neronaです。
ご指摘のとおりで、「18歳までの子どもが3人いるか」であって、「子どもが3人いるか」ではありませんね>_< 児童手当は「タイミング」が少し違うだけで全然違う結果になるので不平等ですね。。。
児童手当記載の3歳「未満」は「以下」表記と同じで「含む」ので総額の端数(5000円)はありませんよ。少なくとも現在6歳の我が子の分はきっちり万単位で漏れなく頂いております。3歳の誕生月分も10000円ではなく15000円でした。各市区町村によって違いがあるかまでは調べていないので分かりませんが、少なくとも名古屋市で端数はありません。
>nonameさん
こんばんは!neronaです。
ご指摘ありがとうございました。早速修正しました。
3歳未満のところが「3歳の誕生月を含む」「3歳に達した月分まで」といった点については
豊田市などでも記載がありました。
今後もお気づきの点がありましたら、お気軽にコメントいただけると大変助かります!