ふるさと納税後の引越しで住所変更の手続は必要?ワンストップ特例申請と確定申告の注意点

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ふるさと納税後の引越しと住所変更の手続の注意点

ふるさと納税で注意が必要なのが「引越し」をして住所が変わる場合です。

 

ふるさと納税は「住民税」に影響がある制度で、住民税は「住所のある市町村」が計算します。

したがって「住所」が重要な意味を持ちます。

 

特にワンストップ特例は手続が必要です。

令和4年のふるさと納税

ワンストップ特例申請書

  1. 提出前 ⇒ 令和6年1月10日までに「新しい住所」で申請書を提出
  2. 提出後 ⇒ 令和6年1月10日までに「変更届」を提出

 

一方、確定申告の場合は原則として特別な手続きは不要です。

ただし、税務署によってふるさと納税の寄附金受領証明書の再発行を求められたケースも聞きます。

 

そこでこの記事では、「ワンストップ特例申請」と「確定申告」に分けてそれぞれ解説します。

 

なお、医療費控除や初めて住宅ローン控除をする場合には「確定申告」が必須となり、この場合はワンストップ特例は利用できません。

詳細は下記の記事をお読みください。

関連 ふるさと納税のワンストップ特例の後に医療費控除をするときの注意点

 

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住所変更とふるさと納税のワンストップ特例申請

引越しをした時に1番影響があるのが「ワンストップ特例申請」です。

 

ワンストップ特例申請は、ふるさと納税を行うした自治体の数が5団体以下の場合に利用できます。

各自治体に「ワンストップ特例申請書」を提出するだけです。

あとは「住んでいる自治体」が住民税を計算して減税してくれます。

 

しかし、ふるさと納税をした後に引越しをして住所変更をすると

  • ふるさと納税をした時の住所
  • 引越し後の「新しい住所」

が異なります。

 

住民税を計算するのは引越し後の「新しい住所」のある市町村なので、ふるさと納税をした自治体に提出する申請書には「引越し後の住所」を記載する必要があります。

(1) 申請書提出前に引越し

まだ申請書を提出していない場合には、申請書の住所を引越し後の「新しい住所」にして提出します。

 

引っ越し前の住所が印字されている場合は2重線を引いて余白に新しい住所を書けば良いでしょう(自治体によって指定があればそれに従ってください)。

※自治体によっては、ふるさと納税時と申請時の住所が異なる点について問い合わせがあることもあります。

 

提出が間に合わない場合はワンストップ特例を使えないのでご注意ください。

この場合は「確定申告」をします。

参考:【さとふる】引っ越しをしましたが、控除を受けるためには何か手続きが必要ですか?

(2) 申請書提出後に引越し

申請書を提出した後に引越しをすると

  • 申請時の住所
  • 引越し後の「新しい住所」

が異なります。

 

「ふるさと納税の計算に必要な情報」を引越し後の「新しい住所」のある市町村に連絡する必要がありますが、既に申請書は提出済みです。

そこでふるさと納税をした市町村全部に対して、原則として「ワンストップ特例申請の変更届」を提出します。

 

▼ワンストップ特例申請の変更届

寄附金税額控除に係る申告特例申請事項変更届出書

「原則として」と書いた理由は、市町村によっては「電話」による口頭確認だけで住所変更の手続きをしてくれるためです。

そこで手続きはふるさと納税をした市町村にご確認ください。

 

ただし変更届もふるさと納税をした翌年1月10日必着です。

 

変更届が間に合わない場合はワンストップ特例が使えないことがあります。

この場合は「確定申告」をします。

 

参考:

(3) 引越しが1月2日以降の場合

住民税は翌年1月1日時点でどこに住んでいるかで計算する税金です。

  • 令和5年分の住民税⇒令和6年1月1日に住んでいる市町村が計算

 

令和6年1月2日以降に引越しをしても「令和5年分」のふるさと納税に対するワンストップ特例に影響はありません。

変更の手続きは不要です。

(参考) 同一市内で引越しする場合

住民税は市町村単位で計算します。

例えば名古屋市内で引越しをするように「同一市内」の場合は住民税を計算する市は変わりません。

 

そのため

「手続きは不要では?」

という疑問があります。

 

ワンストップ特例申請書の提出後も「変更届は出さなくていい」と書いているサイトも見かけます。

この点については私もハッキリわからないので、直接住んでいる市町村にご確認ください。

※コメント欄やメールで情報をお寄せいただくと助かります。




住所変更とふるさと納税の確定申告

確定申告の場合は、確定申告書(第一表)の「住所」の欄に引越し後の「新しい住所」を記載します。

確定申告書

この書類は「税務署」に提出され、税務署から「新しい住所」のある市町村にふるさと納税の計算に必要な情報が届きます。

仮にワンストップ特例申請書を提出した場合にも、確定申告をすると「申請書の提出はなかったこと」にされます。

特別な手続きをふるさと納税をした自治体にする必要はありません。

 

ただし、確定申告自体にふるさと納税を含めるのを忘れないように注意しましょう。

確定申告をする際には添付書類として「寄附金受領証明書」を提出します。

 

たまに聞くのが「引越し後の住所」が記載された「寄附金受領証明書」を再発行してもらうように税務署から言われる場合です。

個人的には手間を増やすだけで意味がないと思うのですが、そのような指導があるせいか証明書に「住所自体を記載しない」自治体も増えてきました。

この辺は今後税務署の対応も変わるかもしれません。




住所変更とふるさと納税の返礼品・ポータルサイト

一般的にはふるさと納税をしてもすぐ返礼品が届くことはありません。

数週間~数か月ほど間が空くのがふつうです。

 

そのため引越しで返礼品が届く住所が変わる場合には、早めの手続きが必要です。

手続きについてはふるさと納税をした自治体ごとに異なります。

自治体のホームページを探して電話やメールで直接連絡しましょう。

 

あわせて「ふるさと納税のポータルサイト」を利用している場合には、ポータルサイトで「登録している住所」も変更しましょう。

参考:




まとめ

ふるさと納税後に引越しした場合の注意点について、ワンストップ特例申請と確定申告に分けて説明しました。

特にワンストップ特例は手続が必要なので1月10日までに手続きを行いましょう。

令和5年のふるさと納税

ワンストップ特例申請書

  1. 提出前 ⇒ 令和6年1月10日までに「新しい住所」で申請書を提出
  2. 提出後 ⇒ 令和6年1月10日までに「変更届」を提出

 

確定申告をする場合は「新しい住所」で作成するので変更の手続きは不要ですが、ふるさと納税自体を含めることを忘れないようにしましょう。

関連 ふるさと納税10の失敗事例!返礼品や住宅ローン控除の併用の注意点

関連 ふるさと納税で住民税が還付されるのはいつから?税額控除を確認する簡単な方法

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