「医療費の領収書」は医療費控除の確定申告書と一緒に提出しなくていいの?自宅で5年間保管になりました!

3 min

医療費控除の確定申告

【結論】

「医療費の領収書」は、医療費控除の確定申告書と一緒に税務署に提出する必要はありません

 

その代わり

  • 「医療費控除の明細書」を提出
  • 医療費の領収書は原則5年間、自宅で保存

になりました。

 

画像付きで解説している医療費控除の確定申告の方法については、次の記事をお読みください。

関連 医療費控除の確定申告書の必要書類と具体的な書き方・申請方法を徹底解説


平成29年分から提出不要に

実は平成29年分(2017年分)の確定申告から、医療費控除で医療費の領収書の提出は不要になりました。

改正された理由は

  1. 医療費控除で多くの領収書が添付されることによる税務当局の事務費用が発生しているため
  2. 医療費通知(医療費のお知らせなど)を活用して医療費控除の申告手続を簡素化するため

となっています。

【出典】財務省「平成29年度税制改正の解説」

 

このうち税務署の事務費用は

  1. 医療費の領収書の確認のための事務
  2. 医療費の領収書を別途保管するための移送、保管、廃棄等の費用

などがかかっていたそうです。

 

ただし、経過措置として平成29年分・平成30年分・平成31年分/令和元年分の3年間は、従来どおり、医療費の領収書を提出してもよい期間でした。

そのため、医療費の領収書を提出しても特に何も言われることはなかったと思います。

 

令和2年分の確定申告からは、この経過措置も終わりました。

そのため、医療費の領収書の提出は完全に不要になりました。




医療費の領収書は5年間保管

「医療費の領収書を出さないと中身がわからないけど、大丈夫なの?」

と思うところですが、その代わりに次の2つが必要です。

  • 「医療費控除の明細書」を提出
  • 医療費の領収書は原則5年間保存

(1) 医療費控除の明細書

医療費控除の明細書とは、次のような書類です。

医療費控除の確定申告

  1. 医療を受けた方の氏名
  2. 病院・薬局など支払先の名称
  3. 医療費の区分
  4. 支払った医療費の額
  5. (4)のうち生命保険や社会保険などで補填される金額

ざっくりと人ごと・病院ごとに医療費の明細を書かせて税務署に提出します。

(2) 医療費の領収書

医療費の領収書は、5年間手元で保管します。

もし「医療費控除の明細書」を見て不審なところがあれば、税務署が医療費の領収書を確認します

つまり5年間はさかのぼられる可能性があるわけですね。

 

なお、医療費の通知(「医療費のお知らせ」など)を確定申告に添付して提出する場合は、通知に書かれた分は領収書の保存不要です。

しかし、医療費のお知らせだと1月分から9月分(または10月分)までの保険診療分しか載っていません。

  • 残りの月の保険診療分
  • 自費診療分
  • ドラッグストアなどの薬代

などは反映されません。

医療費のお知らせに載っている分をわざわざ領収書の山から抜く手間をかけるメリットがあるかはやや疑問です。




自宅が5年間、税務署の倉庫代わりに

さて、医療費の領収書を確定申告で提出しないことは、我々にとって良いことなのかどうかは考えるところです。

 

医療費控除といえば、確定申告の中でも多く行われるものであり、医療費の領収書も1人1人が提出するとそれなりのボリュームになります。

 

税務署としては、毎年、大量の医療費の領収書を保管する必要がなくなります。

裏を返せば、自宅が税務署の倉庫代わりになります。

 

今までは医療費控除をしたら税務署に医療費の領収書を送って保管しなくもよかったのが、5年分ってちょっと多いなと思うところです。

 

税務署の更正(申告内容に間違いがある場合に税務署が修正する手続き)の期間は、法定申告期限(個人の確定申告だと原則3月15日)から5年間です。

おそらくこれに合わせて5年間にしていると思いますが、医療費控除だけ確定申告する会社員も、確定申告をがっつりやる個人事業者もみんな一律の期間にすべきなのかは疑問です。

例えば医療費控除だけ確定申告する人や、医療費控除の額がそれほど多くない人は、保存期間も1~2年間くらいでいいのではないかと思うところです。

 

※画像付きで解説している医療費控除の確定申告の方法については、次の記事をお読みください。

関連 医療費控除の確定申告書の必要書類と具体的な書き方・申請方法を徹底解説

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30代共働き。書庫のある家に住んでます。お買い物情報やお得なポイント情報が好きです。年末調整や確定申告のやり方もご紹介⇒ 運営者詳細 / お問い合わせ

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4 件のコメント

  1. 印鑑削減もいいけど、領収書の保管も削減してほしいですね。
    そもそも、マイナンバーカードを健康保険証のかわりにするのなら、領収書もそれに紐づけて、クラウドかなんかに保管してほしい。オンラインで医療費控除が完結するようにしてほしいものです。
    そうすれば、すこしはマイナンバーカードも普及しますよ。

    • >nakachanさん
      こんにちは。neronaです。
      マイナンバーカードと健康保険証をひもづけて、保険診療分は
      医療費の通知を使わなくてもマイナポータルで確認できるようにして、
      確定申告でもデータ連携させるつもりみたいですが、
      自費診療とかはムリゲーなので、結局中途半端なんですよね。。。

      あと医療費控除の最大のユーザーの年齢層が・・・いや、なんでもないです。

      • >最大のユーザーの年齢層が・・・
        だからこそ、自動でやってほしいですね。
        高額療養費制度なんか、同一人合算、世帯合算さらには、介護費用との合算とかあって、
        手厚いのはわかるんですが、とてもじゃないけど、領収書を集めて、申請書類書いてなんて
        やってられません。
        しかも、申請しないと返ってこない申請者だけ泣きを見る仕組み。
        相当数の人が泣いてるんじゃないですか?

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