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4月から社会人になる子どもの扶養控除・医療費控除・国民年金保険料

子どもが新社会人になると何が変わる?

お子さんが大学を卒業して、春から社会人になるという方も多いと思います。

そんなときに疑問に思うのが、

  • 3月まで扶養しているが、扶養控除はどうなるのか?
  • 医療費は3月分まで医療費控除に含めていいのか?
  • 子どもの国民年金保険料は控除していいのか?

といった点ではないかと思います。

それぞれ、1つずつ見ていきましょう。

扶養控除はなくなる!

給与年収で103万円以下の場合に扶養控除の対象となります。

4月から入社すると、正社員であれば月収20万円前後だとしても年収103万円は超えると思いますので、扶養控除の対象外となります。

なお、非正規雇用やパート・アルバイトで年収103万円以下なら対象のままです。

扶養控除は、大学生(正確には下記の年齢の人)の場合、「特定扶養控除」に該当し、通常(38万円)よりも控除額が上乗せされて63万円になっています。

平成28年分

⇒平成6年1月2日以後平成10年1月1日以前生まれの人

平成29年分

⇒平成7年1月2日以後平成11年1月1日以前生まれの人

したがって、扶養の対象外になった年は、仮に自分の年収が前年と変わらないとしても、控除がなくなった分だけ税金の負担が重くなります。

ざっくり言うと、所得税と住民税あわせて10万円前後増えます。

なお、平成29年4月からお子さんが社会人になる方は、年末調整の際に、お子さんを「平成29年分 給与所得者扶養控除等(異動)申告書」に書いていないでしょうか?

年末調整段階で書いてしまうのは仕方がないのですが、平成29年末時点では、子どもは扶養控除の対象外になるので、記載を取り消す必要があります。

通常、「扶養」が変わると社会保険の扶養の関係もあるので、勤め先に報告をすると思いますので、その際に、手続きをするようにしましょう(税務署に対して何かする必要はありません)。

これにより、給料から天引きされる所得税(源泉徴収税額)も扶養控除を考慮していないものになるので、少し増えるはずです。

医療費控除は3月支払分までOK

次は医療費控除ですが、3月までは同一生計(仕送りをして同じサイフで生活している)場合、お子さんが別居しているとしても、医療費を対象にすることができます。

所得税基本通達73-1(生計を一にする親族に係る医療費)

法第73条第1項に規定する「自己と生計を一にする配偶者その他の親族に係る医療費」とは、医療費を支出すべき事由が生じた時又は現実に医療費を支払った時の現況において居住者と生計を一にし、かつ、親族である者に係る医療費をいう。

つまり、「医療費を払った時点」で判断するので、3月までの分はOKということです。

4月以降は社会人になって自分の面倒は自分で見ているのであれば、「別生計」とすべきなので、対象外となります。

一方、4月以降、社会人になっても同居していてごはんも一緒に食べて、同じサイフで暮らしているのであれば、「同一生計」として子どもの医療費もまとめて医療費控除の対象となります。

「あれ? 扶養から外れるけどいいの?」

と思われるかもしれませんが、医療費控除は「同一生計」が条件で、「扶養」していることを条件にしていないためです。

国民年金保険料は3月分まで控除OK

20歳から国民年金の対象となり、学生納付特例制度を使わずに、親が国民年金保険料を支払っている場合もあるかと思います。

この場合も、払った時点で「同一生計」であれは控除OKです。

国税庁:生計を一にしていた子の国民年金保険料を負担した場合

Q4

生計を一にしていた子が本年4月に他県に引っ越しました。引っ越し後の生計は別になりましたが、その後も子の国民年金保険料は私が毎月支払っています。この場合、私が支払った子の国民年金保険料は全額、私の社会保険料控除の対象としてよいでしょうか。

A4

居住者が自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族の負担すべき社会保険料を支払った場合には、その支払った金額をその居住者の社会保険料控除の対象とすることができます。

この場合の「自己と生計を一にする配偶者その他の親族」に該当するかどうかの判定時期については、国民年金保険料を支払った時点で判定して差し支えありません。

したがって、あなたが支払った子の国民年金保険料のうち、生計を一にしていた期間、すなわち、1月から3月に支払った国民年金保険料についてのみ、あなたの本年分の社会保険料控除の対象とすることができます。

このQ&Aは、今回のストレートな答えではありませんが、考え方は同じですね。

国民年金保険料を払った時点で生計を一にしていれば、社会保険料控除の対象です。

なお、4月から会社に勤めると、子どもは自分で厚生年金保険料(国民年金保険料を含む)を給料から天引きされる形で支払います。

したがって、4月以降の分は、子ども自身が社会保険料控除をすることになります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

  • 扶養控除:給与年収103万円超なら対象外
  • 医療費控除:医療費は同一生計の分だけOK
  • 社会保険料控除:国民年金保険料は同一生計の分だけOK

年末調整や確定申告際には、お子さんの分について取扱いが変わっているので、ご注意ください。

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