マイカーの通勤手当が少ないと思ったらチェックを!計算方法と自動車の非課税限度額

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マイカー通勤の通勤手当

「マイカー通勤で会社からもらっている通勤手当がなんか少ない気がする!」

と思ったらこの記事を読んでみてください。

 

実は法律上、

「通勤手当としてこういう金額を払わないといけない」

というルールがありません

 

それどころか通勤手当を払う義務すらありません

 

電車やバスなら最寄駅から会社までの毎月の定期券の金額が簡単に分かります。

 

一方、マイカー通勤の場合はどうやって計算するかは会社が就業規則や給与規程の中で独自にルールを決めています。

 

その結果、通勤手当が出たとしても、

「実際にかかるガソリン代などと比べて安すぎる!」

と感じる方も多いと思います。

 

この記事ではマイカー通勤の通勤手当の計算方法と非課税限度額についてご紹介します。

マイカー通勤の計算方法は?相場はある?

マイカー通勤の通勤手当の計算で利用されることが多いのは次の2つの方法です。

  1. 往復の通勤距離×勤務日数×ガソリン単価÷燃費
  2. 片道の通勤距離×距離単価

 

会社で独自に決めるので、一般的な相場はありません。

都内と地方でもマイカー通勤の状況は異なります。

マイカーの通勤手当の相場を探してもなかなか見つからないわけです。

 

また、給料と違って、通勤手当は非課税限度額という税金がかからない範囲が決まっています。

非課税限度額を超えると「超える部分」が給料と同様に税金の対象になります。

(例)

  • 通勤手当:8,000円
  • 非課税限度額:7,100円※
  • 8,000円-7,100円=900円は課税

※片道の通勤距離が10km以上 15km未満の場合

そのため、通勤手当を計算する際に非課税限度額の範囲内で支給する会社もあります。




ガソリン単価と燃費による通勤手当の計算方法

まずは次の計算方法です。

  • 往復の通勤距離×勤務日数×ガソリン単価÷燃費

「燃費」とはガソリン1リットルの燃料で走ることのできるkm数のことです。

ガソリン単価を燃費で割ると1km当たりのガソリン単価が分かります。

(1) 往復の通勤距離

次の方法で把握します。

本人申請をそのまま認めるとウソの申請をしている可能性もあるので、ネットの地図情報でチェックしている会社もあります。

昔と違って直線距離ではなく実際の走行距離がネット上で計測できるようになったのは便利ですね。

(2) 勤務日数

毎月の所定勤務日数で計算します。

「年間所定労働日数÷12か月」で計算しているところもあります。

平日フルで勤務していれば月20日~22日くらいになるかと思います。

(3) ガソリン単価

ガソリン単価は、次のような単価を利用することが多いです。

(4) 燃費

燃費は、自動車、軽自動車、ハイブリッドカー、電気自動車のどれにするかでも変わりますし、車種や排気量によって全く異なります。

燃費の良い車に乗るのか、悪い車に乗るのかは個人の自由ですし、社員1人1人の燃費を計算して計算するのは現実的ではありません。

例えば国土交通省の統計を利用することがあります。

 

ちなみに「偏見的・実録!2000人の平均燃費!(現在閉鎖中)」という記事では、アンケートを取ったところ、「街乗り」の実燃費はほとんどの方が1リットル当たり5~15kmの範囲内だと回答していたそうです。

我が家の車も1リットル当たり10kmくらいですね。

(5) ガソリン単価と燃費のチェックポイント

ガソリン単価は昔の安い時期の単価のままになっていないかチェックしましょう。

また、どの燃費を採用するかは会社が独自に決めることですが、会社が「高い燃費」を採用すると通勤手当は少なくなってしまいます。

そのため燃費もチェックして、実態に合った燃費にしてもらうことが重要です。

「ガソリン単価」と「燃費」は変動するので、定期的に見直すべきです。

といっても毎月変更するのは会社側も大変なので、年に1~2回程度見直しをしてほしいところです。




距離単価による通勤手当の計算方法

まず簡単なのが通勤距離と距離単価に応じて通勤手当を決める方法です。

  • 片道の通勤距離×距離単価

後で出てくる通勤手当の非課税限度額と同様に片道の通勤距離が基準になっているものが多そうです。

(1) 通勤距離

こちらも同様に

から計算ができます。

(2) 距離単価

距離単価は会社がいろいろな基準で出しています。

片道の通勤距離1km当たり10円~15円くらいをよく見かけます。

中には1km当たり30円という会社もあるかもしれませんが、年々支給金額は厳しくなっている印象です。

(3) 距離単価のチェックポイント

中小企業では10年前に決めた距離単価でずっと計算していて、実態とかけ離れるということもありえます。

距離単価の根拠がわからないケースもあるので、「ガソリン単価と燃費による通勤手当の計算方法」と比較してみるのも1つの方法です。

もしあまりにかけ離れている場合は、会社と相談して見直してもらいましょう。




マイカー通勤の通勤手当の非課税限度額

給料と違って、通勤手当は非課税限度額という税金がかからない範囲が決まっています。

(1) 1か月当たりの非課税限度額

片道の通勤距離 非課税
限度額
2km未満 なし
2km以上 10km未満 4,200円
10km以上 15km未満 7,100円
15km以上 25km未満 12,900円
25km以上 35km未満 18,700円
35km以上 45km未満 24,400円
45km以上 55km未満 28,000円
55km以上 31,600円

※片道2km未満はすべて課税

参考 国税庁「マイカー・自転車通勤者の通勤手当

 

非課税限度額を1km当たり単価に直してみると、1km当たり10円~20円で計算しているようです。

 

もし距離単価を1km当たり15円で設定すると、通勤距離によっては非課税限度額をオーバーしてしまいますね。

 

例えば片道15kmの場合は12,900円が非課税限度額です。

  • 通勤手当11,000円→全額非課税
  • 通勤手当14,000円→12,900円分は非課税1,100円分は課税

 

また、距離単価「1km当たり15円」で計算するものの「非課税限度額を超える場合は、非課税限度額を上限とする」という会社もあります。

(2) 非課税限度額のチェックポイント

会社に申請した片道の通勤距離に応じた非課税限度額を確認しましょう。

  • 範囲内なら全額が非課税になっているか?
  • 超える場合は超える分だけ課税なのか?

を確認しましょう。

 

そしてそれが通勤手当を計算するときの上限になっていないか就業規則などを確認します。

会社側は

「非課税限度額を超えると税金がかかるから損!」

だと屁理屈を言うかもしれませんが、もらう側としては仮に税金がかかっても通勤手当の自体が増えた方が有利です。

社会保険では通勤手当も含めて計算

ついでに社会保険も触れておきましょう。

通勤手当の取扱いは、税金と社会保険でルールが異なる1つです。

 

税金では非課税限度額まで税金がかかりませんが、社会保険に非課税のようなルールはありません

 

通常の基本給はもちろん、通勤手当・住宅手当など、名目に関係なく支給されるあらゆる金額を含まれます。

通勤手当は社会保険の標準報酬月額を計算する場合にも反映されます。

 

つまり、給料の金額が同じだとしても遠方で通勤手当が多い人の方が社会保険料が高くなるわけです。

遠い人ほど手取りも減ります。

例えば新入社員で同じ給料のはずなのに手取りが違うのは、住んでいる場所の距離のせいかもしれません。

 

もちろん、標準報酬月額を基に計算する「傷病手当金」や「出産手当金」や将来もらえる「年金」はその分増えますが、目の前の手取りが減るので複雑ですよね。。。

通勤手当が安いと思ったら就業規則・給与規程で確認しよう!

通勤手当に関するルールは会社の就業規則で決めるのが一般的です。

そのため分からなければ会社の就業規則を確認しましょう。

 

就業規則のうち給与に関するルールを別途、給与規程にしている場合もあるので、その場合は給与規程を確認してください。

  • 通勤手当を払うのか?払わないのか?
  • 先払いか?後払いか?
  • 通勤手当の計算方法は?
  • 上限を設けるのか?

 

特に「通勤手当の計算方法」は要チェックです。

中小企業だとハッキリ書いていない可能性もありますが、この機会に整備してもらう方が後々トラブルにならなくてよいでしょう。

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※税金計算や扶養に入れるかなどの具体的な有利不利の判断については税金の相談方法をお読みください。
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2 件のコメント

  1. 私の会社は車でしか通えない遠方に配属を命令して業務にも使用させているのに実際かかる費用の半額しか交通費はだしません。法律に規定がなければ何でもありです。日本の企業はモラルがありません。

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