2018/05/299 Shares

所得税は月の給与がいくらから発生するの?パート・アルバイトの給料事情【源泉徴収税額表と甲欄・乙欄】


結論から言えば、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出している場合に月88,000円以上になると所得税が発生して、給料から天引きされます。

「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出していない場合には、最低でも給料の3.063%相当の所得税が天引きされます。

この記事では、

  • 「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の簡単な説明
  • 提出の有無による所得税の計算の違い

についてご説明します。

なお、源泉徴収票の見方を知りたい方は、下記の記事もあわせてお読みください。

関連 年収103万円以下の扶養の範囲で働く人の源泉徴収票の見方


「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の提出の有無で変わる取扱い

(1) 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」という書類を会社に提出しているかどうかで天引きする所得税の決め方が2種類あります。

▼平成30年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書

h30扶養控除申告書

(2) 給与所得の源泉徴収税額表(月額表)

給料から天引きする所得税は、給与所得の源泉徴収税額表(月額表)という表を使って決定します。

月額表02

出典 平成30年分 源泉徴収税額表|国税庁

この表は甲欄乙欄の2つに分かれていて、それぞれ天引きされる所得税の計算が異なります。

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を

  • 提出している場合:「甲欄(こうらん)」
  • 提出していない場合:「乙欄(おつらん)」

となります。

甲乙は契約書や区分、等級などで使われる言葉です。

今風に言えば、A欄とB欄くらいの意味になります。

【甲欄】月88,000円を境に取扱いが変わる!

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を提出している場合は、甲欄を利用します。

(1) 月88,000円未満:天引きされる所得税は0円

月額表03

甲欄は細かく「扶養親族等の数」によって税額が変わります。

画像では1人~7人の欄が全部0円になっていますが、120,000円くらいから1人以上でも税額が出てきます。

月額88,000円未満の場合、天引きされる所得税の金額は扶養親族等の数にかかわらず「0円」です。

※「扶養親族等の数」は、自分から見て配偶者控除や扶養控除の対象になる人が何人いるかで判断します。パートやアルバイトの方は「0人」が普通です。

正確には、「その月の社会保険料等」を天引きした後の給与がいくらかで表の1番左の「○○円以上○○円未満」に当てはめます。

月88,000円未満の場合は、社会保険料が天引きされていない場合がほとんどなので、そのままの金額で判断すればよいでしょう。

もし勤務時間によって健康保険料・厚生年金保険料、雇用保険料を払っている場合は、これらの社会保険料を控除した金額で判断します。

【ポイント】

  1. 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を提出
  2. 月給88,000円未満

両方の条件を満たしている方は、所得税が天引きされることはまずありません。

(2) 月88,000円以上:所得税が天引きされる場合も

88,000円以上89,000円未満(扶養親族等の数0人の場合)になると、130円が天引きされます。

89,000円以上の場合も表を見ればいくら天引きすればいいか分かるようになっています。

月額表01

なぜこんな中途半端な金額かと言うと、次のような計算をしているからです。

月88,500円×12か月=106万2,000円

103万円を超えた金額(=3万2,000円)に所得税(最低5%)がかかるとすると、

32,000円×5%=1,600円

1,600円÷12か月=「133円」

⇒毎月130円ずつ天引き

このように、1年間で負担するかもしれない所得税をざっくり計算して、毎月天引きするようにしているのです。

最終的には「年末調整」で1年分の確定した収入をもとに再度計算します。

もし、天引きした分が多ければ還付するので、あくまで毎月の給料の天引き分は「仮の所得税」です。

関連 130万円と106万円の壁とは?パートで働く人が扶養内で働くために気をつけること

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【乙欄】最低でも3.063%の所得税が天引き

一方、2か所以上で働いている場合には、全く考えが異なります。

1か所目は給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を提出して「甲欄」で計算するので先ほどと同様です。

しかし、2か所目以降は給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を提出できないので、乙欄を利用します。

月額表04

乙欄の場合、月88,000円未満だとしても、社会保険料を控除した後の金額に対して3.063%の税率をかけた金額を天引きします。

例えば80,000円だったら、天引きする額は

80,000円×3.063%=2,450円

という計算になります。

そのため、甲欄に比べて乙欄の方が天引きされる所得税が多くなります。

甲欄は最終的には年末調整で精算する一方、乙欄は年末調整の対象になりません

2か所以上でパートやアルバイトを掛け持ちしている方は、自分で確定申告をする必要があります。

2か所給与

2か所以上から給料をもらっている場合の年末調整や確定申告の方法については、下記の記事にを参考にしてみてください。

関連 2か所から給与をもらっている人の年末調整と確定申告




まとめ

「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出するかで天引きされる所得税の計算が異なります。

掛け持ちしていなければ、ふつうはパートやアルバイトを始めるときに勤め先から配布されて書くことになると思いますので、提出をするようにしましょう。

なお、源泉徴収票の見方を知りたい方は、下記の記事もあわせてお読みください。

関連 年収103万円以下の扶養の範囲で働く人の源泉徴収票の見方

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