2018/12/0931 Shares

【年末調整】配偶者控除で年収103万円超でないことを証明する必要はあるの?

配偶者控除

配偶者控除は給料のみの場合、年収103万円以下(所得38万円以下)であることが条件の1つです。

副業や個人事業をしている場合には、収入から必要経費を引いた金額(所得)が38万円以下であることが条件になります。

年末調整書類を勤め先に提出するときにこんなことを言われることがあります。

「何か、奥さんの年収を証明するものはありませんか? 例えば『源泉徴収票』とか」

しかしこれは不自然です。

10月から11月の年末調整書類を提出する時点で年末調整はどの会社でも終わっていません。

源泉徴収票を用意するのは無理があります。

そもそも年末調整で年収を証明する必要はありません

なぜそんな不自然なことを言うのか分かりませんが、毎年「源泉徴収票を出せ」と言われて困る方が多いためこの記事を書きました。

あわせて「所得の見積額」の出し方もご紹介します。

※源泉徴収票の代わりに会社独自の照明書類を書く場合は勤め先の指示に従って記入しましょう。

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1.年末調整は「見積額」がわかればOK!

「扶養控除申告書」を見ると下記の部分に「所得の見積額」という欄があります。

扶養控除申告書

見積額というのは「自分で見積もった金額」のことです。

10月から11月の時点では、1年分の「年収」が分かりません。

そのため、

  1. 10月までの給料の合計額:82万円
  2. 11月と12月の給料の見積額:19万円
  3. (1)+(2)=101万円

というように見積りを出します。

なお、給料の場合は給与所得控除が最低65万円あるので、

給料年収101万円-給与所得控除65万円=所得36万円(=所得の見積額)

となります。

⇒ 所得38万円以下のため、夫で配偶者控除の対象になります。

<給与所得控除額の計算式>

給料年収 給与所得控除額
180万円以下 年収×40%
65万円未満は65万円
180万円超 360万円以下 年収×30%+18万円
360万円超 660万円以下 年収×20%+54万円
660万円超 1,000万円以下 年収×10%+120万円
1,000万円超 220万円(上限)

参考:No.1410 給与所得控除|所得税|国税庁

<例>

  • 年収80万円-65万円=所得15万円
  • 年収103万円-65万円=所得38万円
  • 年収120万円-65万円=所得55万円
  • 年収150万円-65万円=所得85万円

書類に記載するときは給与所得控除を引くのを忘れないようにしましょう。




2.「所得の見積額」の具体例

2-1. 妻が専業主婦の場合

年収0円のため、所得の見積額も0円です。

⇒ 所得38万円以下のため、夫で配偶者控除の対象になります。

2-2. 妻が産休・育休で無給の場合

妻が産休・育休で平成30年中も無給の場合、年収0円のため所得の見積額も0円です。

⇒ 所得38万円以下のため、夫で配偶者控除の対象になります。

もし平成30年扶養控除申告書に異なる所得の見積額が書かれているときは書類の金額を訂正しましょう。

2-3. 妻が途中から産休・育休の場合

妻が平成30年の途中から産休・育休になった場合、休むまでの「年収」から「給与所得控除」を引いた金額が所得の見積額になります。

年収80万円の場合、

年収80万円-給与所得控除65万円=所得15万円(=所得の見積額)

です。

⇒所得38万円以下のため、夫で配偶者控除の対象になります。

年収180万円の場合、

年収180万円-給与所得控除72万円(180万円×40%)=所得108万円(=所得の見積額)

です。

⇒ 所得38万円超123万円以下のため、夫で配偶者特別控除の対象になります。

2-4. 妻がパートの場合

  • 10月までの給料の合計額:75万円
  • 11月と12月の給料の見積額:15万円
  • (1)+(2)=90万円

と見積額を計算します。

年収90万円-給与所得控除65万円=所得25万円(=所得の見積額)

です。

⇒ 所得38万円以下のため、夫で配偶者控除の対象になります。

2-5. 妻が副業や個人事業をしている場合

妻が副業や個人事業をしている場合はどうでしょうか。

最近増えてきたWEBライター、転売、アフィリエイターなどインターネットを利用して収入を得ている場合や自宅で教室を開いている場合です。

雑所得または事業所得になります。

そのため、収入-必要経費で所得を計算します。

必要経費とは、

(1) 料理教室を開いて収入を得ている場合

  • 料理教室のための材料代
  • レシピ本の購入代

(2) ピアノ教室を開いて収入を得ている場合

  • ピアノ教室のための楽譜代

(3) アフィリエイトで収入を得ている場合

  • ホームページのサーバー代
  • ドメイン代

(4) ライターとして収入を得ている場合

  • 取材費

(5) 転売で収入を得ている場合

  • 商品購入代
  • 商品発送のための送料

などが考えられます。

例えば

  1. 1年間の収入の見込み:60万円
  2. 1年間の必要経費の見込み15万円
  3. (1)-(2)=所得45万円

となります。

⇒所得38万円超123万円以下のため、夫で配偶者特別控除の対象になります。




まとめ

配偶者控除で年収103万円超でないことを証明する必要があるかどうかについて説明しました。

あくまで「見積額」なので、源泉徴収票を提出して証明するものではありません。

そもそも要求してくる夫の勤め先に「じゃあそちらは夫の源泉徴収票を今出せるんですか?」と聞いたら無理なはずですが・・・なぜなのでしょうかね。

毎年聞く不思議な話です。

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