2017/11/062 Shares

源泉控除対象配偶者、同一生計配偶者と控除対象配偶者の違い

平成30年から配偶者控除・配偶者特別控除のルールが変わり、従来の「控除対象配偶者」以外に新しく「源泉控除対象配偶者」「同一生計配偶者」という用語が登場しました。

この記事では、この3つの用語の違いについてご説明します。

なお、平成29年分の年末調整でも「平成30年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」という書類で「源泉控除対象配偶者」と「同一生計配偶者」の2つの用語が出てきますが、具体的な書き方だけ知りたいという方は、次の記事をご覧ください。

⇒ 「平成30年分 扶養控除申告書」の具体的な書き方を徹底解説

参考 配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しに関するFAQ(PDF/106KB)|国税庁

「源泉控除対象配偶者」とは?

本人の年収1,120万円以下、配偶者の年収150万円以下

源泉控除対象配偶者

「源泉控除対象配偶者」とは、給与所得者本人の合計所得金額が900万円以下で、かつ、その生計を一にする配偶者の合計所得金額が85万円以下の場合のその配偶者をいいます。

しかしこれではわかりづらいので、夫婦ともに「給料のみ」をもらっている人だとすると、

  • 本人の給与年収1,120万円以下
  • 配偶者の給与年収150万円以下

の場合のその配偶者が該当します。

毎月天引きされる所得税の計算で利用(配偶者控除等)

「源泉控除対象配偶者」に該当するのは、配偶者控除または配偶者特別控除により「38万円」の控除を受けることができる人です。

「平成30年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の中で、「源泉控除対象配偶者」について記載する欄があります。

⇒ 「平成30年分 扶養控除申告書」の具体的な書き方を徹底解説

これは、毎月の給料から天引きされる所得税を計算する際に、その人の扶養親族等が「1人」いるものとして、あからじめ配偶者控除または配偶者特別控除の影響を考慮して、「0人」の場合よりも少なく所得税を計算するためです。

源泉控除対象配偶者2

新しい制度で天引きするのは平成30年1月からなので、年末調整の段階で早速、源泉控除対象配偶者が登場します。

「同一生計配偶者」とは?

配偶者の年収103万円以下

同一生計配偶者

「同一生計配偶者」とは、給与所得者本人の所得に関係なく、その生計を一にする配偶者の合計所得金額が38万円以下の場合のその配偶者をいいます。

これもわかりづらいので、夫婦ともに「給料のみ」をもらっている人だとすると、

  • 本人の給与年収:金額の制限はなし
  • 配偶者の給与年収103万円以下

の場合のその配偶者が該当します。

平成29年までは、「控除対象配偶者」と呼ばれていましたが、平成30年分からは全く同じ内容で「同一生計配偶者」という名前に変わります。

毎月天引きされる所得税の計算で利用(障害者控除)

「平成30年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の中で、「同一生計配偶者」について記載する欄があります。

それが「障害者控除」の欄です。

h30扶養控除申告書11

配偶者が障害者控除の対象となる場合、給与年収103万円以下の人が対象となります。

やはりこの場合も、毎月の給料から天引きされる所得税を計算する際に、その人の扶養親族等が「1人」いるものとして、あからじめ障害者控除の影響を考慮して、「0人」の場合よりも少なく所得税を計算するためです。

平成30年分以降の「控除対象配偶者」とは?

本人の年収1,220万円以下、配偶者の年収103万円以下

控除対象配偶者

新しい「控除対象配偶者」とは、本人の合計所得金額が1,000万円以下である場合の同一生計配偶者です。

これもわかりづらいので、夫婦ともに「給料のみ」をもらっている人だとすると、

  • 本人の給与年収1,220万円以下
  • 配偶者の給与年収103万円以下(同一生計配偶者)

の場合のその配偶者が該当します。

年末調整の計算で利用(配偶者控除)

これは、平成30年分以降の改正後の「配偶者控除」の対象者となります。

平成29年分までは、配偶者控除については、本人の年収に制限はありませんでした。

しかし、平成30年分からは年収が高い人については配偶者控除が使えなくなったため、このように用語の定義が変わっています。

つまり、本人の給与年収が1,220万円を超える人は、配偶者控除が使えないということです。

(参考)配偶者控除と配偶者特別控除の控除額

配偶者控除等の控除額

出典:国税庁「平成 30 年分以降の配偶者控除及び配偶者特別控除の取扱いについて」(平成29年6月)

配偶者控除と配偶者特別控除は、最大38万円が控除できますが、表のように本人と配偶者の所得(給与年収)が高い人ほど「減る」または「使えない」ようにする仕組みとなっています。

まとめ

源泉控除対象配偶者、同一生計配偶者と控除対象配偶者の違いについて確認しました。

「本人」と「配偶者」の給与年収によって使える制度が異なるため、3種類に分かれていますが、1つずつ見ていけばそれほど難しい話ではありません。

まずは平成29年分の年末調整で書くことになる「平成30年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の具体的な書き方だけ知りたいという方は、次の記事をご覧ください。

⇒ 「平成30年分 扶養控除申告書」の具体的な書き方を徹底解説

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