2018/09/1217 Shares

働くママの産休・育児休業中にもらえるお金と社会保険・税金

私の妻が産休(産前産後休業)を取ったとき、妻から

「私の社会保険とか税金って、どうなるの?」

と質問されました。

産休や育休(育児休業)を取得するための手続きは、なんとなく勤め先の会社に言われるとおりにしたものの、

  • 給料はもらえないのに収入はどうなるの?
  • 社会保険や税金はどうなるの?
  • 出産費用はちゃんと払えるかな・・・

とお金のやりくりが不安ではないでしょうか。

しかし、産休中・育休中は、普段と違って安心して出産・子育てができるように支援制度があります。


働くママの産休・育児休業中にもらえるお金と社会保険・税金

最初に全体像を1つにまとめました。

【前提条件】

現在働いていて、産後も仕事を継続する方を対象にしています(健康保険は勤務先で加入)。

産休育休中の収入・社会保険・税金

では、1つずつ見てみましょう。




産休中・育児休業中にもらえる3つのお金

会社員時代は会社から給料がもらえます。

一方、産休・育休中は、ほとんどの会社が給料を支払いません。

しかし、それでは安心して子どもを産み育てることができないため、次の3つのお金がもらえます。

  1. 出産手当金
  2. 出産育児一時金
  3. 育児休業給付金

1.出産手当金

出産をはさんで産前42日(多胎なら98日)・産後56日の休みがいわゆる「産休」です。

この期間中は会社から給料がもらえないことがほとんどなので、自分が加入している健康保険から出産手当金をもらいます。

出産手当金は、ざっくり言えば、次のように計算します。

月給÷30=「日給」

(日給×2/3)×産休した日数

「neronaさん、なんだか面倒だから、簡単にできる道具はないの?」

私はドラえもんじゃないんですが・・・わかりました。

社会保険のプロである社会保険労務士さんが作った計算ツールがわかりやすいので、ご紹介します。

参考 【2018年最新版】産前産後休業・育児休業給付金|期間・金額計算ツール

【計算例】

  • 東京都内の会社に勤務
  • 毎月の額面給与が20万円
  • 産休期間が98日間

の場合、出産手当金はトータルで約43万円がもらえるそうです。

出産手当金

なお、休業期間は「出産予定日」を入れると自動的に出されるようになっています。

「いつごろ支給される?」をクリックするといつもらえるのかの目安もわかります。

2.出産育児一時金

健康保険に加入している人(本人・扶養家族)なら、子ども1人につき42万円がもらえます。

健康保険の対象にならない検診費、分娩(ぶんべん)・入院費などの出産費用を支援するためのお金です。

会社員は、自分が加入している勤務先の健康保険組合などに申請します。

現在は健康保険から産院へ直接支払いをする「直接支払制度」が原則です。

しかし、産院には自分で支払って、後で健康保険組合に申請して一時金をもらう方法もあります。

我が家はこの後から申請する方法を使って、産院(クレジットカード払い対応!)にはクレジットカードで支払って、たくさんポイントをゲットしました。

3.育児休業給付金

仕事を続けるママさんは、会社に育児休業を申請することができます。

しかし、この育児休業中も給料がもらえない場合がほとんどです。

そのため、本人が加入している雇用保険から生活を支えるために、育児休業給付金がもらえます。

出産手当金と出産育児一時金は健康保険の話でしたが、育児休業給付金は雇用保険の話になります。

もらえる金額は、2つの期間で異なります。

  1. 1日目~180日目:月給×67%(上限:284,415円)
  2. 181日目~:月給×50%(上限:212,250円)

上限は毎年変わりますが、まあ誤差の範囲でしょう。

こちらも先ほどのツールで計算してみましょう。

参考 【2018年最新版】産前産後休業・育児休業給付金|期間・金額計算ツール

育児休業給付金

育児休業給付金については、

  1. 子どもが1歳の時点で職場に復帰する場合
  2. 子どもが1歳の時点で保育園に入園できない場合
  3. 子どもが1歳半の時点でも保育園に入園できない場合

の3つを選ぶことができます。

なお、右下の「いつごろ支給される?」というリンクをクリックすると、次のようにスケジュールが出てきます。

支給時期

このツール、本当にとてもよく考えられてますね。

素晴らしいです。

なお、育児休業給付金の支払いは2か月ごとですが、1番最初にもらえるのは4~5か月後になる場合があるのでご注意下さい。

給料も給付金ももらえない空白期間が発生するので、家計のやりくりには注意しましょう。




産休・育児休業中の「社会保険」は?

もらえるお金(収入)の次は、「社会保険」です。

社会保険とは、厚生年金保険、健康保険、雇用保険です。

産休育休中の収入・社会保険・税金

厚生年金保険・健康保険は免除!

まず、毎月の給料から天引きされている健康保険料や厚生年金保険料は、産休・育児休業中、免除されます。

「産休中」は、少し前までは、給料をもらっていなくても負担がありましたが、制度が変わって現在は産休中も育児休業中と同様に、「免除」となりました。

雇用保険料は無給なら免除!

また、雇用保険についても、「無給」の場合には免除というか、正確には「支払う必要がない」状態となります。

一方、ケースとしては少ないですが、産休・育児休業中も会社から給料をもらっている方は、雇用保険が天引きされます。




産休・育児休業中の「税金」は?

「所得税」は天引きされない!

所得税は、毎月の給料に対して天引きされる金額が決まっています。

しかし、会社から給料をもらわない「無給」の場合には、天引きする必要はないので、所得税はありません。

「neronaさん、さっきの出産手当金とか育児休業給付金は税金がかからないの?」

産休・育児休業中にもらえるお金(出産手当金、出産育児一時金、育児休業給付金)は、すべて「税金の対象外」です。

所得税も次にご紹介する住民税もかかりません。

もらった金額がそのまま自分のものになります。

なお、年末調整はどうするの?という疑問に対しては、次の記事を参考にしてください。

関連 産休・育児休業中で会社にいなくても年末調整は必要ですか?

「住民税」は産休・育児休業中も払い続ける!

「neronaさん、話が違うじゃん! 所得税は払わないのになんで住民税は払うの??」

住民税は、時間差攻撃なので、仕方ないんですね。

どういうことかというと、住民税は、「前年1年間」の所得に対してかかります。

その支払いは、今年6月から翌年5月にかけて12分割して払うのです。

したがって、「前年」に働いていたときの所得に対する住民税を今年の6月から翌年5月にかけて払わないといけません

今年が産休・育児休業中だろうが関係なく、支払う必要があるのです。

  • 平成29年6月~平成30年5月:平成28年中の所得に対する住民税を支払い
  • 平成30年6月~平成30年5月:平成29年中の所得に対する住民税を支払い

しかし、会社から給料をもらえないので、天引きができません。

そのため、市町村から直接住民税の納付書が届いて、自分で納付してください、となる場合もあります。

ちなみに納付書にバーコードがついていれば、電子マネーnanacoで払って節約ができます。

nanaco払い

関連 nanacoとクレジットカードで税金や公共料金を節約するために気をつけること

また、会社からまとめて産休前に残りを一括して給料から天引きされるケースもあるので、勤め先に確認してみてください。

一方で、産休と育児休業で今年は1円も給料をもらわなければ、所得がないので、来年支払う住民税は0円なので、来年は楽になります。

住民税は時間差攻撃です。

遅れてやってくると思いましょう。

産休・育児休業中の扶養は?

(1)産休・育児休業中の「税金」の扶養

産休・育児休業中、あなたはご主人様の「税金の扶養」になって、配偶者控除や配偶者特別控除をご主人様側で使える可能性があります。

すると、5~7万円も節税できます(ご主人様の年収によっては使えない場合もあります)。

配偶者控除

詳細は次の記事をご覧ください。

関連 共働きでも配偶者控除は使えるの?産休・育児休業中は節税のチャンス!

(2)産休・育児休業中の「社会保険」の扶養

一方、社会保険は取扱いが異なります。

産休・育児休業中に無給だったとしても、ご主人様の健康保険の扶養になる必要はありません。

所得税・住民税:「夫」の扶養→配偶者控除、配偶者特別控除で節税

健康保険:「自分」の健康保険に加入したまま(健康保険料は免除)→出産手当金、出産育児一時金をもらう

「あれ? 税金と社会保険で扶養が違っていていいの??」という声が聞こえてきそうですが、基本的に「税金の扶養」と「社会保険の扶養」の間に関係はありません。

税金の扶養の中に、「社会保険の扶養にも入っていること」という条件はないからです。

その逆もまた同じです。

会社の担当者の中には、一致していないとダメと言い張る人もいますが、別々に考えましょう。

それぞれが正しければ、一致しなくてもOKです。

まとめ

働くママの産休・育児休業中にもらえるお金と社会保険・税金について解説しました。

このほか、会社によっては年収に応じて配偶者手当(家族手当、扶養手当)を出しているところもあります。

産休・育児休業中の場合、共働きでバリバリ働いていたときにはもらえなかった手当がもらえるかもしれないので、必ず条件を確認しましょう。

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