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産休・育休中に住宅ローン控除で還付は受けられますか?

住宅ローン控除は「自分が負担する税金」を節税してくれる制度です。

会社員の場合は給料から税金が毎月天引きされ、年末調整や確定申告をすることでその全部または一部が還付されます。

しかし産休・育休中には税金の負担がなく、住宅ローン控除ができない場合もあります。

そこでこの記事では産休・育休中の住宅ローン控除について説明します。

あわせて

  • 「産休・育休中に支払った住民税」から控除できる?
  • 自分の分を「夫」で控除できる?

といった疑問も取り上げます。

関連 住宅ローン控除の確定申告書の書き方と申請方法


1.産休・育休中で無収入でも住宅ローン控除できる?

1-1. 無収入の年は対象外

住宅ローン控除ができるかどうかは、その年に所得税の負担があるかどうかによります。

1年間産休・育休中で給料をもらっていない場合、他に収入がなければその年の所得税の負担はありません。

その年の住宅ローン控除の利用はできません。

翌年以降に職場復帰して給料をもらうようになれば住宅ローン控除が利用できます。

我が家も妻が産休・育休で無収入の年があり、「1年分の住宅ローン控除」を妻は受けられませんでした。

翌年以降は復帰したのでその後は毎年住宅ローン控除を受けています。

1-2. 出産手当金や育児休業給付金

産休・育休中は「出産手当金」や「育児休業給付金」をもらいます。

そのため住宅ローン控除ができると思われるかもしれませんが、これらは収入には含まれず税金がかかりません。

他に収入がなければやはり所得税の負担がないので住宅ローン控除の対象外です。




2.年の途中で産休に入る場合は住宅ローン控除できる?

年の途中で産休に入る場合もその年に所得税の負担があるかどうかが重要です。

給料年収103万円以下の場合には所得税の負担がありません。

住宅ローン控除を受けたければ最低でも年収103万円を超える必要があります。

※正確には社会保険料控除、生命保険料控除などの控除もあるので年収110万円でも所得税の負担がゼロになる場合もあります。

※所得税から引ききれない場合は「住民税」が減額されますが、「3-1. 平成30年の給料をもとに計算する住民税」で説明します。

【具体例1】5月から産休

1月~5月:月20万円(税金・社会保険の天引き前)

⇒年収80万円(103万円以下)

所得税の負担0円(天引きされた分は年末調整で還付)

住宅ローン控除は対象外

正社員として働いている方でも5月くらいまでに産休に入ると、その年の年収が103万円以下になる可能性が高いです。

【具体例2】11月から産休

  • 1月~10月:月20万円(※)
  • 夏・冬賞与:各40万円(※)

※税金・社会保険の天引き前

⇒20万円×10+40万円×2=年収280万円(103万円超)

所得税の負担アリ

住宅ローン控除可能

 

以上のように同じ給料をもらっていても産休のタイミングで住宅ローン控除ができるかどうかが変わります。

確定申告で住宅ローン控除を受ける場合は源泉徴収票をチェック

初めて住宅ローン控除を受ける場合には、年末調整でもらう「源泉徴収票」を確認しましょう。

源泉徴収票

「源泉徴収税額」というのがその年に負担する所得税のことです。

もしこの金額が「0円」になっていれば、所得税の負担がないので住宅ローン控除は利用できません。

年収103万円以下の場合には、住宅ローン控除の有無にかかわらず源泉徴収税額は「0円」になります。

関連 源泉徴収票のわかりやすい見方とチェックポイント




3.産休・育休中に支払った「住民税」は住宅ローン控除できる?

「所得税で控除しきれない分は”住民税”から控除されるのでは?」

と思う方もいると思います。

この「住民税」は2種類あるので注意が必要です。

  1. 平成30年の給料をもとに計算する住民税
  2. 平成30年中に支払った住民税

3-1. 平成30年の給料をもとに計算する住民税

平成30年に産休・育休中で収入がゼロの場合には、所得税の負担がないことは既に説明したとおりです。

同様に収入がゼロの場合は住民税の負担もありません。

したがって、所得税で控除しきれない分を”住民税”から控除しようにも、住民税の負担がないので住宅ローン控除はできません。

3-2. 平成30年中に支払った住民税

そういうと

「平成30年中に支払った住民税があります!」

と思う方もいると思います。

産休・育休中の税金はどうなるの?

関連 働くママの産休・育休中にもらえるお金と社会保険・税金まとめ

確かに産休・育休中に自分で住民税を支払っている方もいると思います。

しかしこれは前年・前々年の給料をもとに計算した住民税です。

  • 平成28年の給料をもとに計算した住民税:平成29年6月~平成30年5月に支払い
  • 平成29年の給料をもとに計算した住民税:平成30年6月~平成31年5月に支払い

所得税は「その月」の給料から天引きされていますが、住民税は「翌年の6月以降」に支払います。

平成30年に支払っている住民税は「平成28年」と「平成29年」の年収に基づく住民税です。

平成30年分の確定申告や年末調整で住宅ローン控除をしても意味がないのです。




4.妻でできない住宅ローン控除を「夫」でできる?

これもよくある質問ですが、残念ながら妻の分は「妻」しかできません。

住宅ローンを組んだ後に順番に3人子どもが産まれて5年間くらい住宅ローン控除ができなかった例もあります。

住宅ローンを組む場合には、今後10年間の収入を考慮して夫婦の負担割合を決めなければ住宅ローン控除が全然できない可能性もあるのです。

ちなみに我が家は夫婦の年収を考慮して私が75%、妻が25%の割合で住宅ローンを組みました。

もしこれが夫婦平等といって夫婦の年収を無視して50%:50%にしていたら、住宅ローン控除ができない金額はもっと増えていたと思います。




5.夫が「配偶者控除」を受けられないか確認を!

さて住宅ローン控除が使えない場合でも、夫で「配偶者控除」「配偶者特別控除」が受けられないかは確認をしましょう。

配偶者控除が使えると、5~7万円の節税ができます。

関連 共働きでも産休・育休中は扶養に入れる!配偶者控除で節税しよう!

年末調整で忘れていた場合には、確定申告で還付を受けましょう。

関連 配偶者控除の確定申告書の書き方と申請方法

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※税金計算や扶養に入れるかなどの具体的な有利不利の判断についてはこちらから

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