2017/10/202 Shares

産休・育児休業中で会社にいなくても年末調整は必要ですか?

この記事では、産休・育児休業中の年末調整についてよくある一般的な質問について答えています。

産休・育児休業中も年末調整は会社が行うの?

年の途中で産休や育児休業に入って、年末には自宅にいて会社に行けないのに年末調整ってするの?という質問がよくありますが、出産を機に会社を退職していない限りは原則として、年末調整は必要で、通常と同じく勤め先が行ってくれます。

例えば、昨年までは共働きでバリバリ働いていたご家庭で、出産のため、今年の3月以降に産休・育児休業をとった場合には、1月と2月にもらう給料から所得税が天引き(源泉徴収)されているので、年末調整をして、多くの場合、還付されます。

共働き夫婦と年末調整

そのため、産休・育児休業中でも、勤め先から10月頃に年末調整の資料(扶養控除等申告書など)が送られてきて、必要な項目を記載して、送り返すことになります。

すると、後日、年末調整により、天引きされた所得税と本来その年に負担すべき所得税の差額が還付されて、あわせて「給与所得の源泉徴収票」が届きます。

大事な書類なので、きちんと保管しましょう。

今年の年収0円が場合でも年末調整はあるの?

私の妻も平成24年のときに、1年間、産休と育児休業で休みました。

職場には一切行っていませんが、その年の10月頃に職場から年末調整に関する書類が郵送されてきて、返信用封筒で職場に送りました。

ただし、1年間、働いていないので、当然、支払金額(=年収)も「0円」、源泉徴収税額(=所得税)も「0円」ですが、「給与所得の源泉徴収票」をもらいました。

無給の場合

年収が0円の場合には、所得税自体をそもそも天引き(源泉徴収)していませんし、1年間計算しても本来その年に負担すべき所得税は0円ですので、年末に税金の調整をしようがありません。

そのため、「給与所得の源泉徴収票」が発行されても還付金があるわけでもなければ、不足額を徴収されることもないので、例外的に「年末調整」の計算は不要といえます。

一方、「年末調整の書類なんてもらわなかった!」という方もいることでしょう。

年収0円なので、年末調整の計算が不要だと会社が判断して、送らなかった可能性があります。

もともと、「給与所得の源泉徴収票」は、給与等を支払った全ての個人に対して作成するため、給料もボーナスも払っていない以上、年収0円の場合には対象外とも考えられるので、両方ありえます。

産休・育児休業中の「妻」と年末調整のよくある質問と回答

(1)出産手当金、出産育児一時金、育児休業基本給付金は年末調整に関係ありませんか?

回答:これらはそもそも税金(所得税)がかからないので、年末調整は不要です。

あくまで年末調整の対象となるのは、勤め先からもらった給料や賞与(ボーナス)です。

(2)年末調整をすると還付金はありますか?

年末調整で還付金があるかどうかは、そもそも産休前にもらった毎月の給料や賞与から所得税が天引きされているかどうかによって異なります。

例えば1月から2月までは、月収20万円ほどもらっていて、それぞれ所得税が天引きされているのであれば、年末調整によって天引きされた所得税が還付されます。

一方、パートでそもそも所得税が発生しない金額以下で働いていたり、1年間年収0円の場合はそもそも所得税が天引きされていないので、還付しようがありません。

(3)自分の「生命保険料控除証明書」は提出した方がいいでしょうか?

回答:税金が天引きされている場合は、提出をおすすめします。

育児休業中であっても、生命保険料、個人年金保険料、医療保険料などを支払っている場合には、保険会社から10月頃に生命保険料控除証明書が届きます。

年収103万円を超える場合には、自分の所得税が安くなる可能性があるので、年末調整の書類と一緒に提出することをおすすめしています。

※住民税の場合は、自治体にもよって異なりますが、年収98万円~100万円を超える場合に課税されることが多いので、よくわからなかったらとりあえず出しておくことをおすすめします。

(4)年末調整で住宅ローン控除をして節税できますか?

回答:年収103万円以下で所得税が0円の場合には、住宅ローン控除で節税はできません

年収103万円を超えて本来支払うべき所得税がある場合には、住宅ローン控除をすることによって節税ができます。

これまた、残念ながら、「所得税」を払っていることが前提となります。

詳細は、次の記事をご覧ください。

関連 産休・育児休業中でも住宅ローン控除は受けられますか?

妻が産休・育児休業中の「夫」と年末調整のよくある質問と回答

(1)夫側で配偶者控除は使えますか?

回答:妻の年収が103万円以下の場合には配偶者控除を、141万円以下の場合には配偶者特別控除を使えるので、必ずチェックしましょう。

関連 共働きでも配偶者控除は使えるの?産休・育児休業中は節税のチャンス!

配偶者控除が使えたら、夫の税金計算で、所得税と住民税を合わせて5万円~7万円前後の節税が期待できます。

配偶者控除

(2)夫側で配偶者控除を使うとき、社会保険の扶養も夫ですか?

回答:夫の扶養ではなく、あくまで自分の勤め先の社会保険となります。

夫が配偶者控除を受けるということは、夫の扶養になったのか、と思うかもしれませんが、税金と社会保険は異なる制度なので、そうとも限りません。

退職しない限り、産休・育休中であってもあくまで「自分の勤め先」で健康保険に入っています。

「税金の世界」で夫の扶養(厳密には配偶者なので扶養ではありませんが)になったとしても、「社会保険の世界」で必ず夫の扶養になるわけではありません。

その証拠に、「自分の健康保険証」を利用していますよね。

自分の健康保険証

(3)妻でできなかった住宅ローン控除を夫でできますか?

回答:できません

あくまで妻の分は、妻でしかできません。

例えば我が家も1年分(平成24年分)だけ、妻の分はできませんでした。

だからこそ、夫婦で借りるときには、どちらがどれだけ負担するかが非常に重要になるのです。

関連 産休・育児休業中でも住宅ローン控除は受けられますか?

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