2018/09/1318 Shares

【年末調整】平成30年分配偶者控除等申告書の具体的な書き方と記入例を徹底解説

配偶者控除等申告書

この記事では、平成30年分に年末調整で配偶者控除または配偶者特別控除を受ける場合の「平成30年分 給与所得者の配偶者控除等申告書」について、書き方や記入例をご紹介しています。

平成29年分までは「給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書」という名前でした。

しかし、配偶者控除・配偶者特別控除が平成30年から複雑になったため、新しい様式が登場しました。

配偶者控除等申告書

出典 [手続名]給与所得者の配偶者控除等の申告|国税庁

今回初登場の書類なので、1つずつ丁寧に解説していきます。

配偶者特別控除はもちろんのこと、配偶者控除を受ける場合も同様にこの書類の提出が必須となるためご注意ください。

※提出不要となる主な場合

  • 独身で配偶者がいない場合
  • 本人の給料年収が1,220万円を超える場合
  • 配偶者の給料年収が201万6,000円以上の場合

これらの場合には、勤め先からこの書類を配布されたとしても、原則として提出する必要はありません。

ただし、勤め先によってはすべての書類を記載するように言ってくる場合もあるので、勤め先の指示に従ってください。

その他の年末調整の書類については、次の記事を参考にしてください。

関連 平成30年分扶養控除申告書の具体的な書き方と記入例

関連 保険料控除申告書の具体的な書き方と記入例


1.配偶者控除等申告書の具体的な書き方と記入例

配偶者控除等申告書

まず、1番上の部分ですが、2つに分かれます。

1-1. 「勤め先」に関する欄

勤め先欄

多くの場合、勤め先が最初から印字している部分です。

そのため、空欄で自分で何を書いたら良いかわからなければ空欄のままでもOKです。

関連 「所轄税務署長等」の欄は何を書けばいいの?

1-2. 氏名・住所欄

氏名住所欄

例えば氏名に「佐藤 一郎」と書いて、その上にカタカナで「サトウ イチロウ」と書きます。

住所は都道府県名を省略しても特に問題はありません。

印にはシャチハタではないハンコ(印鑑)を押します。

※1番右上の「給与の支払者受付印」は押さないようにしましょう。




2.あなたの本年中の合計所得金額の見積額 New!!

配偶者控除等申告書

平成30年分から配偶者控除についても本人の所得制限が設けられたため、平成30年分の見積りを記載します。

2-1. あなたの合計所得金額(見積額)の計算

「合計所得金額の見積額の計算表」の「あなたの合計所得金額(見積額)」で計算をして、「あなたの本年中の合計所得金額の見積額」に転記します。

配偶者控除等申告書

例えば給料のみの場合は、「給与所得(1)」の欄に

  • 収入金額等(a):税引前の給与総額の見込み(平成30年分)
  • 所得金額(a-b):次の表で計算した金額

を記載します。

給与総額(X) 所得金額
650,999円以下 0円
1,618,999円以下 (X)-650,000円
1,619,999円以下 969,000円
1,621,999円以下 970,000円
1,623,999円以下 972,000円
1,627,999円以下 974,000円
1,799,999円以下 (X)÷4(千円未満切捨)=(Y)
(Y)×2.4
3,599,999円以下 (X)÷4(千円未満切捨)=(Y)
(Y)×2.8-180,000円
6,599,999円以下 (X)÷4(千円未満切捨)=(Y)
(Y)×3.2-540,000円
9,999,999円以下 (X)×90%-1,200,000円
12,200,000円以下 (X)-2,200,000円
12,200,000円超 適用対象外

あくまで見積額なので、厳密にいくらという計算をしないで昨年の年収を思い出しながらざっくりと計算すれば十分です。

給与総額 所得金額
300万円 1,920,000円
400万円 2,660,000円
500万円 3,460,000円
600万円 4,260,000円
700万円 5,100,000円
800万円 6,000,000円
900万円 6,900,000円
1,000万円 7,800,000円

もし給与所得以外にも事業所得・雑所得・不動産所得などがある場合には記載します。

原稿料や印税、講演料、アフィリエイト収入、インターネットオークション収入、アパート家賃収入などが該当します。

ただし、人によっては「副業」していることを自己申告してしまうため、記載するかどうかは慎重にご検討ください。

2-2. 合計所得金額の判定と区分

配偶者控除等申告書

右の判定では、

  1. 900万円以下⇒A
  2. 900万円超950万円以下⇒B
  3. 950万円超1,000万円以下⇒C

の3区分に分かれますが、ほとんどの方は合計所得金額900万円以下で「区分Ⅰ」には「A」と記載します。

くり返しになりますが、合計所得金額が1,000万円を超える場合には、配偶者控除・配偶者特別控除の両方が適用できないため、この書類自体の提出が不要です。




3.配偶者の本年中の合計所得金額の見積額

3-1. 配偶者に関する情報

配偶者控除等申告書

配偶者について、次の情報を記載します。

  1. 氏名・フリガナ:配偶者の氏名・フリガナを記載
  2. 個人番号:勤め先の指示に従って記載してください。
  3. あなたと配偶者の住所又は居所が異なる場合の配偶者の住所又は居所:同じ場合は空欄でOKです。
  4. 生年月日:配偶者の生年月日を記載
  5. 老人控除対象配偶者:昭和24年1月1日以前生まれの場合は「○」を記載
  6. 非居住者である配偶者:海外に配偶者がいる場合に「○」を記載
  7. 生計を一にする事実:海外に配偶者がいる場合はその配偶者への送金額を記載

3-2. 配偶者の合計所得金額(見積額)の計算と判定区分

配偶者についてもまず合計所得金額(見積額)を計算します。

例えば給料のみの場合は、「給与所得(1)」の欄に

  • 収入金額等(a):税引前の給与総額の見込み(平成30年分)
  • 所得金額(a-b):次の表で計算した金額

を記載します。

給与総額(X) 所得金額
650,999円以下 0円
1,618,999円以下 (X)-650,000円
1,619,999円以下 969,000円
1,621,999円以下 970,000円
1,623,999円以下 972,000円
1,627,999円以下 974,000円
1,799,999円以下 (X)÷4(千円未満切捨)=(Y)
(Y)×2.4
2,015,999円以下 (X)÷4(千円未満切捨)=(Y)
(Y)×2.8-180,000円
2,016,000円以上 適用対象外

あくまで見積額なので、厳密にいくらという計算をしないで昨年の年収を思い出しながらざっくりと計算すれば十分です。

3-2-1. 給料のみで年収103万円以下

配偶者控除等申告書

給料のみで年収103万円以下の場合、所得金額は38万円以下です。

「配偶者控除」の対象になります。

そして、年齢70歳以上(昭和24年1月1日以前生まれ)なら区分Ⅱは「①」に、70歳未満なら「②」になります。

3-2-2. 給料のみで年収103万円超150万円以下

配偶者控除等申告書

給料のみで年収103万円超150万円以下の場合には、所得金額は38万円超85万円以下です。

「配偶者特別控除」の対象になり、区分Ⅱは「③」になります。

3-2-3. 給料のみで年収150万円超201万5,999円以下

配偶者控除等申告書

給料のみで年収150万円超201万5,999円以下の場合には、所得金額は85万円超123万円以下です。

「配偶者特別控除」の対象になり、区分Ⅱは「④」になります。

くり返しになりますが、年収201万6,000円以上の場合には、配偶者控除も配偶者特別控除も対象外です。

3-2-4. 配偶者が給料以外の収入を得ている場合

配偶者控除等申告書

事業所得・雑所得・不動産所得などを得ている場合には、それぞれ記載します。

「収入金額(売上高)」から「必要経費」を引いた金額を計算します。

例えば、

(1) 配偶者が料理教室やピアノ教室を開いて収入を得ている場合

⇒料理教室のための材料代やピアノ教室のための楽譜代などを必要経費として引いて計算

(2) アフィリエイト・WEBライター・転売などで収入を得ている場合

⇒ホームページのサーバー代・ドメイン代、取材費、商品発送のための送料などを必要経費として引いて計算

などが考えられます。

もし年末調整の段階ではよくわからない場合は、年末調整ではこの書類を提出せずに、収入金額や必要経費が確定する確定申告で配偶者控除または配偶者特別控除をする方が良いかもしれません。

3-2-5. 配偶者の合計所得金額の注意点

  • 通勤のための交通費は原則として所得税が課税されないので含みません。
  • 出産手当金、出産育児一時金、育児休業給付金は含みません。

関連 共働きでも産休・育休中は扶養に入れる!配偶者控除・配偶者特別控除で節税しよう!




4.配偶者控除・配偶者特別控除の控除額の計算

最後に1番下の「控除額の計算」を行います。

配偶者控除等申告書

区分Ⅰで「A・B・C」いずれかの行かが分かります。

配偶者控除等申告書

区分Ⅱで「①・②・③・④」いずれかの列かが分かります。

【具体例1】本人A、配偶者②

配偶者控除等申告書

配偶者控除:控除額38万円

右下の「配偶者控除の額」の欄に記載します。

配偶者控除等申告書

【具体例2】本人A、配偶者③

配偶者控除等申告書

配偶者特別控除:控除額38万円

右下の「配偶者特別控除の額」の欄に記載します。

配偶者控除等申告書

【具体例3】本人A、配偶者④(合計所得金額108万円)

配偶者控除等申告書

⇒配偶者特別控除:控除額16万円

右下の「配偶者特別控除の額」の欄に記載します。

配偶者控除等申告書

これで以上です。

まとめ

以上で「平成30年分 給与所得者の配偶者控除等申告書」の書き方は終了です。

その他の年末調整の書類については、次の記事を参考にしてください。

関連 平成30年分扶養控除申告書の具体的な書き方と記入例

関連 保険料控除申告書の具体的な書き方と記入例

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