2019/11/14
年収201万円以下のパート・アルバイトの場合の年末調整書類の書き方【平成31(令和1)年分】
配偶者が給料年収103万円超201万5,999円以下の場合には「配偶者特別控除」の対象になります。
ただし年収150万円超から段階的に控除できる金額が少なくなります(150万円の壁)。
また、年収201万6,000円以上になると配偶者特別控除の対象外のため「201万円の壁」と呼ばれています。
そこで給料年収150万円超201万5,999円以下の場合の妻と夫の年末調整書類の書き方についてまとめました。
夫婦で年末調整書類を書くときの参考にしてください。
今回は年収201万5,999円以下の方を「妻」にしていますが、夫が年収201万5,999円以下の場合も同様です。
夫と妻を入れ替えてお読みください。
なお、年収103万円以下、年収103万円超150万円以下の場合には、次の記事をお読みください。
関連 年収103万円以下
年収201万円以下の妻の年末調整書類の書き方
年収201万5,999円以下の妻が年末調整で提出すべき書類は次のとおりです。
【必須】
- 平成31年(2019年)分 扶養控除申告書
- 令和2年分 扶養控除申告書
【必要に応じて】
- 令和元年分 保険料控除申告書
- 令和元年分 住宅借入金等控除申告書
【提出不要】
- 令和元年分 配偶者控除等申告書
妻の扶養控除申告書
妻の扶養控除申告書は、平成31年(2019年)分・令和2年分ともに右上の自分の基本情報(氏名・住所・生年月日など)の欄を記載します。
ただし、妻本人に障害がある場合は「C 障害者」の「本人」の欄に記載することで障害者控除の対象になるので、その場合は記載が必要です。
妻の保険料控除申告書
保険料控除申告書は
- 生命保険料控除
- 地震保険料控除
- 社会保険料控除
- 小規模企業共済等掛金控除
を利用する場合に提出します。
ただし、勤め先によっては控除の対象が「ない」ことを確認するために保険料控除申告書を提出させる場合もあるので、指示に従ってください。
妻の住宅借入金等控除申告書
住宅借入金等控除申告書は
- 2年目以降の住宅ローン控除
を利用する場合に提出します。
年収150万円超201万5,999円以下の場合、所得税と住民税が発生します。
そのためこれらの控除を受けることで節税になります。
書き方については次の記事をお読みください。
関連 2年目の住宅ローン控除の年末調整の必要書類と申告書の書き方
妻の配偶者控除等申告書
配偶者控除等申告書は配偶者控除を利用する人=「夫」が提出すべき書類のため、妻は提出不要です。
ただし、勤め先によっては控除の対象が「ない」ことを確認するために配偶者控除等申告書を提出させる場合もあるので、指示に従ってください。
夫の年末調整書類の書き方
年収150万円超201万5,999円以下の妻がいる夫が年末調整で提出すべき書類は次のとおりです。
配偶者特別控除を受けるために「配偶者控除等申告書」の提出が必須となる点にご注意ください。
【必須】
- 平成31年(2019年)分 扶養控除申告書
- 令和2年分 扶養控除申告書
- 令和元年分 配偶者控除等申告書
【必要に応じて】
- 令和元年分 保険料控除申告書
- 令和元年分 住宅借入金等控除申告書
なお、夫の年収が1,220万円(令和2年分は原則給与年収1,110万円)を超える場合には配偶者特別控除の対象外のため、配偶者控除等申告書の提出は不要です。
夫の扶養控除申告書
夫の扶養控除申告書は「A 源泉控除対象配偶者」の欄が記載不要です。
源泉控除対象配偶者は妻の年収150万円以下、夫の年収1,120万円(令和2年分は原則年収1,110万円)以下の場合に記載するためです。
配偶者がいる場合であっても、妻の年収が150万円超のため源泉控除対象配偶者に該当しないのです。
▼平成31年(2019年)分 扶養控除申告書
それ以外の欄については該当する人がいれば記載してください。
▼令和2年分 扶養控除申告書
令和2年分も同様に記載します。
夫の配偶者控除等申告書
年末調整で配偶者控除を受けるためには「配偶者控除等申告書」の提出が必須です。
▼令和元年分 配偶者控除等申告書
扶養控除申告書は妻について記載不要でしたが、配偶者控除等申告書で妻の氏名・個人番号・住所・生年月日などを記載します。
書き方については次の記事をお読みください。
夫の保険料控除申告書と住宅借入金等控除申告書
- 保険料控除申告書:生命保険料控除、地震保険料控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除
- 住宅借入金等控除申告書:住宅ローン控除(2年目以降)
いずれか該当するものがある場合は、提出が必要です。
書き方については次の記事をお読みください。
関連 2年目の住宅ローン控除の年末調整の必要書類と申告書の書き方