医療費控除の確定申告書の必要書類と具体的な書き方・申請方法を徹底解説【平成30年分】

医療費控除の確定申告

この記事では平成30年分の確定申告で医療費控除の申告をしたい方へ

  1. 必要書類
  2. 確定申告書の具体的な書き方
  3. 税務署への申請方法

をご紹介します。

確定申告書は国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で無料で作成することができます。

今年から医療費控除の確定申告書の一部がスマートフォンに対応していますが、かなり対象者が限られているためパソコン画面での操作方法をご紹介します。

「そもそも医療費控除がよくわからないなあ」と思う方は、先に下記の記事をお読みください。

関連 医療費控除の確定申告で還付するために気つけたい12のこと

関連 医療費控除の対象になる交通費は?ガソリン代・タクシー代・バス代の判定と書類の書き方


1.医療費控除の必要書類

確定申告書を作成する前にまずは必要書類を用意しましょう。

  1. 給与所得者の源泉徴収票(勤め先)
  2. 医療費の領収書
  3. 寄附金の受領証明書(各自治体)※
  4. 個人番号カード(マイナンバーカード)または通知カード

※ワンストップ特例申請をしている場合でも全ての自治体への寄附金の受領証明書を用意します(確定申告が優先されるため)。

このほか還付金を受け取る「銀行口座の通帳」や「印鑑(シャチハタ以外。認印も可)」も用意しましょう。

ネットバンキングの一部には利用できないものもあるのでご注意ください。

  • 利用OK:新生銀行、楽天銀行、ソニー銀行、住信SBIネット銀行
  • 利用不可:ジャパンネット銀行、セブン銀行、じぶん銀行、大和ネクスト銀行

関連 国税還付金の受取口座に指定可能な銀行一覧

また、税務署に郵送で提出する場合は、

  • 提出用の封筒(A4が入るもの)と切手(またはレターパック
  • 返信用封筒(A4が横三つ折りで入る長3封筒など)と82円切手(返信用封筒に貼る)

もご用意ください。




2.医療費集計フォーム

確定申告書を作成する前に医療費の領収書の整理をします。

「個人別(本人・配偶者・子ども・親の別)」「医療機関別(病院・診療所・薬局別)」に整理しておきましょう。

この記事では「Excel」で作成する前提でご紹介します。

※自分で医療費の明細をまとめたExcelがある場合はそれを利用することもできます。また、確定申告の入力フォームで直接1件ずつ入力する方法もあります。

国税庁の「確定申告書等作成コーナー」の右にある「医療費集計フォーム」からExcelシートをダウンロードしてください。

医療費控除の明細書

「医療費集計フォームダウンロード」を選ぶとExcelがダウンロードされます。

医療費集計フォーム

このExcelに「個人別(本人・配偶者・子ども・親の別)」「医療機関別(病院・診療所・薬局別)」を入力します。

医療費集計フォーム

なお、通院のための交通費がある場合には、医療費の区分は「その他の医療費」を選びましょう。

交通費は「人ごと」にまとめて入力できるので、A病院に行った交通費、B病院に行った交通費など分ける必要はありません。

さらに詳しい入力方法は次の記事をお読みください。

関連 医療費控除の明細はエクセルで!医療費集計フォームの入力方法




3.確定申告書の作成準備

国税庁の「確定申告書等作成コーナー」のページを開き、「作成開始」を選びます。

医療費控除の確定申告

▼税務署への提出方法の選択

  • e-Taxで提出する(電子申告)
  • 印刷して書面提出する(税務署に持参または郵送)

の2種類が選べますが、今回は紙で提出する「書面提出」を前提に進めます。

医療費控除の確定申告

▼推奨環境の確認

OS、ブラウザ、PDF閲覧ソフトの確認をします。最新版を利用していれば特に問題ありません。

医療費控除の確定申告

▼作成する申告書等の選択

「平成30年分の申告書等の作成」を選んで「所得税」をクリックします。

医療費控除の確定申告

▼入力方法選択

今回は「給与・年金の方」を前提に説明します。

医療費控除の確定申告

勤め先から給料をもらっている場合、年金をもらっている場合は次の画面がでます。

医療費控除の確定申告

▼提出方法の選択等

自分の生年月日を入力します。

医療費控除の確定申告

▼所得の種類の選択

今回は給料だけもらっている場合を前提にしているので「給与のみ」を選んでいます。

年金をもらっている場合は「年金のみ」または「給与と年金の両方」を選びます。

医療費控除の確定申告

▼給与所得の内容等選択

今回は「勤め先が1か所」で「年末調整済み」の前提にしています。

医療費控除の確定申告

▼適用を受ける控除の選択

今回利用する所得控除として「医療費控除」をチェックします。

ふるさと納税もしている場合は「寄附金控除」もチェックしましょう。

医療費控除の確定申告

これで事前準備は完了です。




4.給料情報の入力

ここから給料に関する情報を入力していきます。

「源泉徴収票」を用意しましょう。

▼給与所得の入力

  • 支払金額
  • 所得控除の額の合計額
  • 源泉徴収税額

の3つの金額を入力します。

医療費控除の確定申告

  • 16歳未満扶養親族の数
  • 住宅借入金等特別控除の額
  • 住宅借入金等特別控除の額の内訳
  • 国民年金保険料等の金額(※書面提出の場合は入力不要)

がある場合は、情報を入力します。

源泉徴収票に特に記載がない場合は「源泉徴収票の(4)から(6)欄の全てに記載がない。」をチェックします。

医療費控除の確定申告

※「16歳未満扶養親族の数」にチェックをつけた場合は、あとで氏名、続柄、生年月日、別居の場合の住所を入力する画面が出てきます。

  • 支払者の住所・名称

を入力します。

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▼給与所得の入力内容確認

源泉徴収票と合っているか確認しましょう。

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▼収入・所得金額の入力

「入力終了(次へ)」を選びます。

医療費控除の確定申告

これで給料に関する情報の入力は終了です。

5.医療費情報の入力

▼所得控除の入力

医療費控除の「入力する」を選びます。

医療費控除の確定申告

▼医療費控除の入力

「適用する医療費控除の選択」画面となります。

「医療費控除」と「セルフメディケーション税制」から選択します。

今回は「医療費控除」を選びます。

医療費控除の確定申告

※セルフメディケーション税制については「セルフメディケーション税制とは?薬を買って新しい医療費控除で節税しよう!」をご覧ください。

入力方法が4つあります。

  1. 医療費の領収書から入力して、明細書を作成する
  2. 医療費集計フォームを読み込んで、明細書を作成する
  3. 医療費の合計額のみ入力する(別途作成した明細書を提出)
  4. 医療費通知(「医療費のお知らせ」など)を利用して入力する

今回は、1番簡単な「2.医療費集計フォームを読み込む」方法を利用します。

「2.医療費集計フォームを読み込む」をチェックしてから「ファイルを選択」して、最初に作ったExcelファイルを選びます。

医療費控除の確定申告

「選択したファイルを読み込む」を選びます。

医療費控除の確定申告

▼医療費集計フォーム読込結果

エラーがなければ読込結果が出ます。もしエラーがあればExcelのどの部分がおかしいか教えてくれるので、指示に従って修正しましょう。

医療費控除の確定申告

▼医療費の入力

内容を再度確認しましょう。訂正や削除、追加も可能です。

医療費控除の確定申告

▼計算結果の確認

医療費控除の計算結果が出てきます。

医療費控除の確定申告

原則として「10万円」を超えていれば、超えた分について医療費控除ができます。

今回は164,300円から10万円を引いた「64,300円」が医療費控除額になっています。

人によっては10万円以下でも医療費控除ができる場合(年間10万円以下でも医療費控除ができる共働き世帯の裏ワザ)があるため、上記のように計算が少し複雑になっているのです。

▼所得控除の入力

これでまた「所得控除の入力」画面に戻ると、医療費控除の金額が入力されています。

医療費控除の確定申告

医療費控除はこれで完了です。

次にふるさと納税がある方は「6.ふるさと納税情報の入力」をそのままお読みください。

ふるさと納税がない方は、「7.税額控除情報の入力」まで読み飛ばしてください。

6.ふるさと納税情報の入力

ふるさと納税の情報を入力します。

ワンストップ特例申請を既にしている場合でも、確定申告の際には「寄附金の受領証明書」をすべて用意して入力をしてください。

▼所得控除の入力

寄附金控除の「入力する」を選びます。

医療費控除の確定申告

▼寄附金控除等の入力

「入力する」を選びます。

医療費控除の確定申告

別画面が出てくるので、各項目を1か所ずつ入力していきます。

  • 寄附年月日
  • 寄附金の種類(「都道府県、市区町村に対する寄附金(ふるさと納税など)」を選ぶ!)
  • 都道府県・市区町村の選択と名称
  • 支出した寄附金の金額
  • 寄附先の所在地(※リストボックスからの選択で自動表示)
  • 寄附先の名称(※リストボックスからの選択で自動表示)

医療費控除の確定申告

※同じ自治体に何度も寄付している場合は下の「同じ寄附先をもう1件入力する」を選んで手間を省きましょう。

入力内容の一覧を見て、内容を確認します。誤りがあれば「訂正」をしましょう。重複している時は「削除」です。

医療費控除の確定申告

※今回は1か所に10,000円をふるさと納税したケースです。

▼計算結果確認

原則として「寄附金額-2,000円」が「所得控除」として表示されます。

今回は10,000円-2,000円=8,000円となっています。

医療費控除の確定申告

▼所得控除の入力

左下の寄附金控除の欄に金額が入力されるので右下の「入力終了(次へ)」を選びます。

医療費控除の確定申告

これでふるさと納税の入力も完了です。

7.税額控除情報の入力

「政党等寄附金等特別控除」がありますが、ふるさと納税とは関係がないので先に進めます。

医療費控除の確定申告

▼計算結果の確認

「還付される金額」が表示されます。

医療費控除の確定申告

思ったより節税額が少ないと思うかもしれません。

ふるさと納税については所得税だけでなく「住民税」も節税になります。

住民税でどれだけ節税されるのはこのサイトではわかりません。

6月頃にわかります。

詳細は下記の記事をお読みください。

関連 ふるさと納税で住民税が還付されるのはいつから?税額控除を確認する簡単な方法

また、還付金額が「0円」の場合も所得税は還付されないものの住民税が節税になっている場合があります。

8.基本情報の入力

最後に確定申告に必要な基本情報を入力します。

▼住民税等に関する事項の入力

該当するものが「あり」か「なし」かチェックします。

医療費控除の確定申告

▼住所・氏名等の入力

還付口座の情報を入力します。

医療費控除の確定申告

氏名・性別・電話番号・世帯主の氏名と続柄を入力します。

医療費控除の確定申告

郵便番号・住所を入力します。

医療費控除の確定申告

※「提出年月日」「整理番号」は空欄でも構いません。

▼マイナンバーの入力

個人番号カード(マイナンバーカード)または通知カードにある12桁の数字を入力します。

医療費控除の確定申告

※「年末調整」で配偶者控除や扶養控除をしている場合は、上記のようにマイナンバーの入力欄に配偶者や親族の名前はふつう出てきません。

(参考)

配偶者控除の確定申告

※確定申告で初めて追加した場合には上記のように配偶者や親族の名前が出てきます。

これで基本情報の入力は完了です。

9.確定申告書の印刷方法

いよいよ確定申告書の印刷です。

「帳票表示・印刷」を選ぶとPDFファイルが出力されます。

医療費控除の確定申告

9-1. 確定申告書A 第一表

医療費控除の確定申告

【税務署に提出】

これがいわゆる確定申告書として有名な書類です。

右上に「印」と印鑑を押す欄があるので、シャチハタ以外で押印しましょう(実印ではなく認印でもOK)。

9-2. 添付書類台紙

医療費控除の確定申告

【税務署に提出】

次に「添付書類台紙」があり、ここに

  • 源泉徴収票の原本
  • マイナンバーに関する書類(コピー)

を貼ります。

マイナンバーに関する書類については、書いてある指示に従いましょう。

9-3. 確定申告書A 第二表

第二表は「ふるさと納税」について書かれている書類です。

医療費控除の確定申告

【税務署に提出】

医療費控除を受ける場合は

  • 18欄:医療費控除

ふるさと納税を受ける場合は

  • 19欄:寄附金控除
  • 住民税に関する事項:寄附金税額控除(都道府県、市区町村分)

に記載があることが前提になります。念のため記載を確認しましょう。

9-4. 確定申告書A 第一表 控

「確定申告書A 第一表」がもう一度出てきますが、これは「控用」です。

医療費控除の確定申告

【税務署で押印】

これを提出すると、税務署から「収受印(しゅうじゅいん)」という受け取ったことを明らかにする印鑑を押してもらえます。

例えば、児童手当の現況確認や保育料の計算、住宅ローンの借換えの審査などで「所得が証明できる書類のコピーをください」と言われたときにこの「確定申告書A 第一表 控」を利用できます。

収受印は本来内容を証明するものではありませんが、多くの場合に内容を確認するものとして使われています。

「所得が証明できる書類」といえば「源泉徴収票」ですが、確定申告で源泉徴収票の原本を提出すると手元になくなってしまうからです。

9-5. 確定申告書A 第二表 控

「確定申告書A 第二表」も「控用」が出てきますが、こちらは提出不要です。手元に保管しておいてください。

医療費控除の確定申告

9-6. 医療費控除の明細書

医療費控除の確定申告

医療費控除では「医療費控除の明細書」という書類が発行されます。

これも税務署に提出します。

この書類を提出すれば医療費の領収書を税務署に提出する必要はありません

ただし、領収書は5年間の保管が必要となります。

9-7. 提出書類等のご案内

「提出書類等のご案内」ではこれまで説明したことも含めて注意点が書かれています。

この用紙の提出も不要です。

ふるさと納税の確定申告

提出する税務署を間違えないようにしましょう。

近所だからといって、自分の住所を担当する税務署とは違う税務署に提出しても受け取ってもらえません。

郵送する場合は、右下に郵送先の税務署名・住所も印刷されるので、これを切り取って封筒に貼るだけでOKです。

「**税務署 行」の「行」は横に2重線を引いて「御中」とします。

10.入力データの保存

印刷が終わったら、下記の画面に戻って「次へ進む」をクリックします。

医療費控除の確定申告

「入力データを保存する」を選ぶと来年の確定申告用にデータを保存できます。

医療費控除の確定申告

「入力したデータをダウンロード」すると「h30syotoku.data」という名前のファイルがダウンロードされます。

医療費控除の確定申告

これで国税庁のホームページをとじても保存データから入力内容を復元することができます。

11.  税務署への申請方法

11-1. 税務署への提出書類一覧

  1. 確定申告書A 第一表
  2. 添付書類台紙(源泉徴収票の原本、マイナンバー確認書類のコピー)
  3. 確定申告書A 第二表
  4. 確定申告書A 第一表 控
  5. 医療費控除の明細書
  6. ふるさと納税の寄付金の受領証明書(ふるさと納税をした場合)
  7. 自分の氏名・住所を書いた返信用封筒と切手【郵送で提出する場合】

11-2. 税務署への申請方法

提出する税務署を間違えないようにしましょう。

近所だからといって、自分の住所を担当する税務署とは違う税務署に提出しても受け取ってもらえません。

提出する税務署は「提出書類等のご案内」で確認できます。

ふるさと納税の確定申告

(1) 税務署に直接確定申告書を持参

上記の提出書類一式を持参して、税務署に行きます。

「確定申告書A 第一表 控」にその場で印鑑(収受印)を押してもらえます。

(2) 税務署に郵送で送る場合

郵送する場合は、「提出書類等のご案内」の右下に郵送先の税務署名・住所が印刷されるので、これを切り取って封筒に貼るだけでOKです。

「**税務署 行」の「行」は横に2重線を引いて「御中」とします。

申告書一式を税務署に郵送する場合は、ちゃんと送れているかを追跡できるレターパックもおすすめです。

関連 レターパックライト・プラスならコンビニで!購入・支払方法の注意点まとめ

11-3. 所得税の還付時期

所得税の還付は、早ければ数週間~1か月以内で銀行口座に還付されるかと思います。

まとめ

以上、医療費控除の確定申告書の作成方法について徹底解説しました。

医療費控除やふるさと納税に関する記事は、次のカテゴリに整理しているのであわせてご確認ください。

あなたの確定申告のお役に立てたら幸いです。

>>>カテゴリー「医療費控除」の記事一覧

>>>カテゴリー「ふるさと納税」の記事一覧

関連 ふるさと納税で住民税が還付されるのはいつから?税額控除を確認する簡単な方法

また、お得な節税方法として次の記事もご覧ください。

>>>nanacoとクレジットカードで税金や公共料金を節約するために気をつけること

※※※※※※※※

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